10月23日放送スタートの市議会選挙をテーマにしたドラマ「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~」(フジテレビ系)。本作はもともと16日スタートの予定だったが、衆議院選挙が22日に投開票となったことで、初回放送を選挙後に延期したことでも話題になった。しかし衆院選への影響は回避できたものの、本作への批判は全国各地で続いているという。週刊誌記者が指摘する。
「本作では全国各地で開催される地方選挙への影響が危惧されているのです。たとえば放送期間中の11月の2日には広島県知事選があり、19日には福島市長選があります。この両選挙は、片や被爆地、一方は原発事故の地元として全国的注目度が高く、様々な争点があります。そのため『民衆の敵』の物語中で各候補者が取り上げる争点とかぶってしまう恐れも小さくありません。場合によっては『フジテレビは特定の候補者を支援/反対している』と指摘されかねないのです」
さらに、「民衆の敵」がテーマとしている市議会選挙に至っては、10月29日から12月中旬までの間に全国21もの市において実施予定。これに市長選挙や町議会選挙、補欠選挙も含めれば実に100近い地方選挙が全国各地で開催されるのである。
「あらゆる地方選挙を回避することは不可能ですし、だからといって選挙をテーマにしたドラマを制作してはいけないということもないでしょう。しかし現在は民進党の分裂という大きな話題があり、しかも衆院選直後の政界再編もありうる難しい時期。よりによってこのタイミングで選挙がテーマのドラマを作る意味がどこにあるのか。フジテレビの考え方が問われるのではないでしょうか」(前出・週刊誌記者)
こういった間の悪さもまた、フジ凋落を示す現象の一つなのかもしれない。
(金田麻有)