はたして、小池劇場はこのまま閉幕してしまうのか。
小池氏に近い政治部記者は「すでに再起を期して動き始めているようですよ」と明かしたうえで、今後の展望について続ける。
「『ポスト安倍』を狙って返り討ちにあった彼女ですが、今は『安倍の次の次』に目標を切り替えたと言われています。小池氏がそのためのキーパーソンと見込んでいるのが橋下徹氏(48)なんです」
橋下氏は15年12月に、大阪市長の任期満了に伴い、政界を引退。以降、「復帰」が取りざたされるたびに否定してきたが‥‥。
「国政ではなく、まずは都政で橋下氏とタッグを組むことで、復権を図るつもりなんです。目下、小池氏は東京都の特別顧問として橋下氏を迎えるプランを練っていると都庁筋から聞いています」(前出・政治部記者)
にわかに浮上した小池氏と橋下氏の「合体プラン」。
政界関係者も「小池氏が希望の党の顧問に橋下氏を据えるという話は確かにありました」と証言するが、実現には壁もあるようだ。
「橋下氏は、築地市場移転延期に関して、ツイッター上で『延期コストの明示は絶対に必要』と批判したいきさつもあり、仮に組むならば、小池氏側が折り合いをつけなければなりません。あの強情な小池氏が歩み寄る態度を示せるかどうか」(政界関係者)
小池氏が国政再進出への布石としてウラ画策するのが、「合体新党」による野党再編だという。
「将来的には希望の党と維新の会の合併も頭にあると思いますよ。もしそれが実現した場合、小池氏としては、橋下氏に代表に就任してもらい、『改革の同志』として世間に印象づける。そのうえで、自身に風が吹くのを待つのではないでしょうか」(前出・政治部記者)
さらに、都庁からも、支持率回復のための「次なる奇策」が漏れ伝わってくる。
「今、小池都知事が熱心にリサーチしている分野が『防災』。都庁内でも『非常時に頼りになるイメージ作りに踏み出した』との声がもっぱら。00年に当時の石原慎太郎都知事が企画した『ビッグレスキュー東京2000』では、陸自の装甲車に銀座の街を走らせましたが、小池氏も来年度の実施に興味を示しています」(都政関係者)
このところ都庁では、小池氏の号令の下、防災関連の議論が繰り広げられているという。
「北朝鮮のミサイルが着弾した場合を想定して、地下鉄の駅をシェルターとして活用する方法を模索中です。あとは、3年後に迫る東京五輪の『テロ対策』ですね。企画進行中の大規模訓練では、小池氏が陣頭に立ってアピールするでしょう」(前出・都政関係者)
防災に的を移して熱を上げる小池氏について、前出・政治部記者が引き取って語る。
「これまで小池氏は、内田茂氏や石原元都知事を仮想敵にして有権者の支持を得てきましたが、これからのターゲットは『北朝鮮』や『テロリスト』。人気回復のためには格好の相手と言えます」
世間の逆風で「温帯低気圧」となった小池氏。再び台風の目となる日は来るのか。