12月7日、検察の求刑通り懲役2年、執行猶予3年付きでの有罪判決が下った。
執行猶予の説明を受けた、上下ねずみ色のジャージ姿という地味な装いながら、長い黒髪がまぶしい女性被告は、「ハイ、ハイ」と、幼びたかわいらしい声で素直に応じていた。みずからが犯した罪の深さを深く感じているようにも見えたのだが…。
司法担当記者が説明する。
「罪状は建造物侵入及び窃盗等という地味な事件で、裁判は傍聴席20人程度の小規模な法廷で裁判が行われました。しかし、11月30日の初公判で被告席に現れたのは、かつてアイドルとして活躍した美少女だったんです」
被告人は、元アイドルM・S。今年9月20日、都内にあるホテルで大人の男性向けサービスをする派遣業の待機所にこっそり忍び込んだMは、他の女性従業員のショルダーバッグ内の財布から現金8万円を盗み取った。そして、味を占めたMはその8日後、ふたたび同じ待機所に忍び込み、別の女性のリュックサックを物色していたが、あらかじめ警戒していた従業員に取り押さえられ、現行犯逮捕となったという。
「Mは犯行以前、同店に体験入店しており、待機所の入り口が無施錠であることを確認していた。また、部屋の中は漫画喫茶のように仕切られた状態で、従業員同士の接触も少ないため、仮に見とがめられても容易に言い逃れができると踏んで犯行に及んだ模様です」(前出・司法担当記者)
余罪をうかがわせる証言まで飛び出した事件の全貌を12月12日発売の週刊アサヒ芸能12月21日号が詳報している。かつてのアイドルは、いったいなぜ、欲望産業の現場を舞台に犯罪行為に手を染めるまでに堕ちていったのか。