はたして元横綱に黒星を付けることはできるのか!? 大みそかに放送される「朝青龍を押し出したら1000万円」(AbemaTV)にて、VIPチャレンジャーとしてボブ・サップの参戦が発表された。相手を土俵に倒すか、押し出せば勝ちというこの企画。サップには大きな期待が掛けられているようだ。
「第68代横綱の朝青龍は184センチ、154キロ(現役当時)の巨体ですが、サップも200センチ、145キロと勝るとも劣らない体格を誇ります。しかもサップはプロアメフトのNFLでも出場実績のあるアスリート。03年大晦日の『K-1』では元横綱の曙をみごとノックアウトしており、今回もサップの勝利を予想する声は少なくないようです」(スポーツライター)
AbemaTVでは5月7日に「亀田興毅に勝ったら1000万円」を放送するも、相手が素人ばかりだったこともあり、亀田は危なげなく勝利。そこで今回はサップという大物を投入することで、大みそかにふさわしい大勝負を演出しているのだろうか。肉体同士のぶつかり合いなら、サップの勝機も大きそうだが、アメフトに詳しいスポーツライターは、残念ながらサップには勝ち目がないと予想する。
「今回は『両者ともマワシを着用する』というルールが採用され、朝青龍が圧倒的に有利となりました。サップがアメフトで務めていたオフェンスライン(OL)というポジションではルール上、相手をつかむのは禁止。ブロックの際には押したり突いたりすることしかできません。しかし朝青龍は確実にマワシを狙ってくるはずで、なかでも前みつ(マワシの前側)をつかむ動きは相撲独特のもので、その素早さに相撲未経験のサップは対応できないでしょう。そしていったんマワシをがっちり捉えられたら、サップにはもはや対処する術はないのです」
もしサップが朝青龍のマワシをつかめたとしても、力士は相手の手を外す「マワシを切る」動きをマスターしており、簡単に対処できる。どうせサップを起用するなら、マワシなしでの突っ張り合いを見たかったと思うアメフトファンは少なくないはずだ。
(金田麻有)