ソフトバンクからのコーチ契約オファーを蹴って退団を選んだ松坂大輔(37)の移籍先が、中日に決着する。1月下旬、名古屋での入団テストを経てから、ということだが、それはあくまでパフォーマンスであり、実質的な「内定」状態にある。
そこに至るまでにはドロドロの舞台裏があった、と詳細に報じているのは1月9日発売の「週刊アサヒ芸能」(1月18日号)だ。
総額12億円といわれる年俸を手にしながら、右肩の故障で、ソフトバンクで1軍登板したのはわずか1イニング。給料大ドロボーの最たるものである。そんな松坂に、コーチをやりながらリハビリ復活を目指すよう打診したソフトバンクの温情に対し、
「支配下登録を外れ、育成扱いでやることが気に入らなかったようで拒否し、退団の道を選びました。すぐに他球団からオファーがくると高をくくっていたのですが、どこからも声がかからず、焦り始めました」(球界関係者)
そればかりか、「ソフトバンクからはコーチのオファーは受けてない」と周囲に話していることが王貞治球団会長、孫正義オーナーの耳に入った。当然、2人は激怒し、「二度とソフトバンクの敷居をまたがせるな」となったという。
松坂は知人などを通じて、阪神と中日に「売り込み」をかける。若手育成を掲げる阪神は検討したものの、「採用」には至らず。西武時代から親交のあったデニー友利氏(現フロント)、森繁和監督がいる中日が松坂人気をアテ込んでの観客動員目当てで獲得を決めたのだった。
その間、松坂の去就をめぐっては、「阪神に売り込み」との報道をはじめ、台湾紙も「台湾の複数球団に松坂サイドから接触」と伝えるなどしたが、松坂サイドはこれをことごとく否定。夕刊紙には「すべてガセ」「売り込んだのではなく阪神側から声をかけてきた」「台湾移籍話などない」「フェイクニュースだ」という、うぬぼれともとれる大放言が載った。実はこれをリークしたのが、松坂の意を汲んだ友利氏だというのだが…。