もう一つ重要なイベントは、安倍総理の宿願でもある「憲法改正」だ。昨年の12月19日の講演で、
「憲法について議論を深め、国の形、あり方を大いに論じるべきだ」
と強い意欲をのぞかせた安倍総理は、党の憲法改正案をまとめたうえで、1月召集の通常国会での国会発議に向けて動き出す。
「衆参で可決されれば、国民投票法の規定で60日から180日以内に国民投票を行います。19年は天皇陛下の退位、消費税率10%への引き上げ、参院選など政治日程がめじろ押しのため、先送りすると実現が遠のいてしまうおそれがあります」(政治部記者)
安倍総理は議論を加速させたいところだが、難関が立ちはだかっていた。朝倉氏はこう説明する。
「連立政権を組む公明党は、戦争放棄をうたった9条1項と戦力不保持を定めた同2項の維持を主張していて、厳しい調整が続きます」
公明党が5議席を失った先の衆院選の結果も、憲法改正に二の足を踏ませていた。
「衆院選の敗因として、『平和の党』を掲げているにもかかわらず、安保法などに賛成したことで深刻な票離れが起きたと分析しています。改憲に賛成すれば、19年参院選での敗北も予想され、党内では『反対』の声も噴出しています」(政治部デスク)
年内に国民投票までこぎつけたとしても、安倍総理にとっては最悪の展開も考えられる。
「政権の支持率が高くても国民投票は別物。16年にイタリアで憲法改正の国民投票が行われた時には、否決されたレンツィ首相が辞任しています。日本でも同じ結果になれば、党内で責任を追及されて安倍下ろしが加速。退陣の可能性も出てきます」(前出・朝倉氏)
安倍総理が政治生命をかけて改憲に挑む一方、昨年は政界の希望の星から一転、失言を機に永田町から「排除」されたのは、小池百合子都知事(65)。12月の都議会でも各会派から集中砲火を浴びる始末だった。
「今やすっかりおとなしくなり、挨拶をしてもひと言ふた言で終わらせ、口数が減ったそうです。党代表を辞任してから希望の党の議員にすら相手にされておらず、誰も小池さんのもとに意見を尋ねに行かなくなってしまった」(山村氏)
支持率も人気も急落してしまったが、再び「主役」の座を取り戻す秘策はあるのか。小池氏を取材するジャーナリストはこう話す。
「都知事に就任後は分刻みのスケジュールで、都政関連に限らずさまざまなイベントに呼ばれていました。しかし、衆院選の惨敗後はまったくお呼びがかかっていません。基本的に目立ちたがり屋なので、どうにか自分に注目が集まるよう、策略を練っているはず。そんな小池氏の武器といえば美脚。少しでもマスコミの目を引こうと、膝上丈の短いスカートで勝負に出ることは容易に想像できます」
「際どい」人気回復策で復活となるか。