社会

2018年がわかる「激動の核心」<天変地異>(2)阿蘇山噴火で火砕流が原発に

 今年は富士山の「宝永大噴火」から311年目にあたる。

「富士山はこれまでの歴史で、噴火が300年なかったことはありません。ですから、相当マグマがたまっていると予想されます」(島村氏)

 イギリスの研究者が15年に発表した「世界で最も危険な火山ランキング」で、第4位に選出された阿蘇山も要注意だ。

「西日本火山帯でいうと、阿蘇山の噴火によって火砕流到達の危険性を認め、(愛媛県の)伊方原発の運転差し止めを命じた広島高裁の判決は画期的でした。日本でカルデラ噴火(破局的噴火)の発生は6000年周期と言われていますが、約7300年起きていません。我々はその日本に住んでいることを忘れてはならないと思います」(前出・島村氏)

 日本列島を襲う脅威は「地殻激動」に限らない。

 防災ジャーナリストの渡辺実氏は、昨年12月に太平洋赤道域で確認されたラニーニャ現象を異常気象の原因として、次のように語る。

「日本では早くから寒さが厳しくなったのも、その影響です。今後について、梅雨は短く、夏場は猛暑になる可能性が高くなりそうです」

 昨年12月22日からフィリピン南部を襲った季節外れの台風は、死者200人以上という大きな被害をもたらした。

 台風の勢いを示す「ヘクトパスカル」は、数値が小さければより強大となる。59年に発生し、5000人以上の犠牲者を出した「伊勢湾台風」は895ヘクトパスカルだったが、今年はこれをしのぐ、最大風速80メートル級のスーパー台風の襲来が予想されるという。

「台風が発生、発達するには海面の水温が28度以上あることが条件と言われています。日本近海の四国や九州の南海上の海面水温は近年、28~29度と高い水準をキープしており、今年はさらに高まることも考えられます」(前出・渡辺氏)

 これまでのケースでは、日本の南海上で発生した台風は、上陸するまでに勢力が衰えていたものだが、

「ラニーニャ現象の影響で、衰えるどころか勢力を増してやってくる可能性もあります。仮に800ヘクトパスカル台前半のスーパー台風が上陸となれば、フィリピン同様に、多数の死者が出るかもしれません」(前出・渡辺氏)

 備えだけは万全を期したい。

カテゴリー: 社会   タグ: , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
長与千種がカミングアウト「恋愛禁止」を破ったクラッシュ・ギャルズ時代「夜のリング外試合」の相手
2
暴投王・藤浪晋太郎「もうメジャーも日本も難しい」窮地で「バウアーのようにメキシコへ行け」
3
日本と同じ「ずんぐり体型」アルプス山脈地帯に潜む「ヨーロッパ版ツチノコ」は猛毒を吐く
4
侍ジャパン「プレミア12」で際立った広島・坂倉将吾とロッテ・佐藤都志也「決定的な捕手力の差」
5
怒り爆発の高木豊「愚の骨頂!クライマックスなんかもうやめろ!」高田繁に猛反論