ふと気づけば、次長課長・河本準一がシレッとテレビ界に復帰している。河本といえば2012年、女性週刊誌が実母の生活保護不正受給疑惑を報じたことで、芸能界から姿を消していた。当時、テレビ業界は自粛ムード一色で河本の起用を控えたが、吉本の芸人仲間は裏切らなかった。それが今の完全復帰につながっているという。お笑いを取材し続けている芸能記者はこう話す。
「謹慎の際に彼を救ったのは『準ちゃん会』です。吉本には貧乏な先輩でも後輩におごる不文律がありますが、河本くんも売れる前は、雨上がり決死隊の宮迫博之や品川庄司の品川祐などにさんざんおごられてきました。その経験があったので、売れてからは準ちゃん会を結成して後輩に交流する場を与えたんです。メンバーはタカアンドトシやオリエンタルラジオの藤森慎吾、パンクブーブーの黒瀬純、レイザーラモンRGやカラテカの入江慎也ほか、50名に膨れ上がったといいます」
会の飲食費は1軒で10万円を超えることがたびたびあったが、河本が全額負担。ひと晩で100万円使ったこともあったという。後輩のタクシー代まで河本が面倒を見る。そんな恩があるため、生活保護疑惑の発覚時も、芸人仲間は誰一人として悪く言わなかった。
「スゴいのは、急性すい炎で長期療養を強いられた時ですね。アルコールに溺れ、身体が悲鳴をあげたのですが、この時は厳しい食事制限があり、酒は厳禁。退院後も、昔のような食生活に戻るには時間がかかりましたが、後輩と外食すればお会計は決まって自分。遠慮する後輩に、酒を勧める気づかいも忘れなかったといいます。ほんと、イイ人なんです」(前出・芸能記者)
現在は、「じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告~」(テレビ東京系)のレギュラーMCを務めており、「ナカイの窓」(日本テレビ系)のゲストMC、「火曜サプライズ」(日テレ系)のレポーターにも復帰。ダウンタウン・浜田雅功の関西ローカル「ごぶごぶ」(毎日放送)でも、進行役を担ったことがある。“芸人再生請負人”との呼び声が高い中居正広とも、相性がいい。芸人に愛される芸人、河本。彼の芸人寿命は長くなりそうだ。
(北村ともこ)