昨年大みそかの「第50回年忘れにっぽんの歌」が民放では2番めとなる視聴率8.4%を記録。「池の水ぜんぶ抜く」や「家、ついて行ってイイですか?」など人気企画を次々と世に送り出し、絶好調のテレビ東京。そんな中、唯一パッとしないのがかつての花形番組「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」だ。
太川陽介と蛭子能収の名コンビは昨年1月放送の第25回を最後に卒業。3月からは田中要次と羽田圭介のコンビで「ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z」としてスタートした。
「田中と羽田のコンビは昨年12月の放送で4回目を迎えましたが、評判はいまひとつ。視聴率も2回めまでは7%代と低迷しています。今は9%代まで回復しましたが、内容の方はあまり評価されていません。そのため、常に太川と蛭子のコンビ復活が噂されています。昨年夏の時点では、テレ東は現コンビで続けていくという方針を打ち出していましたが…」(テレビ誌ライター)
だが、ここに来てテレ東も復帰に向けて動き出したのではないかと、ファンの間で評判になっているのだ。その理由をバス旅ファンでもある、前出のテレビ誌ライターはこう解説する。
「バス旅は再放送でもかなり視聴率を獲得します。そのため、しばしば再放送されてきました。ところが、新コンビに変わった昨年3月以降、旧シリーズは1度も放送されなかったんです。田中と羽田のコンビを定着させるため、あえてしなかったのだと思います。また旧コンビと比較されるのを嫌ったのでしょう。ところが、年初に太川と蛭子のシリーズを2回分、ついに再放送したんです。これは旧コンビ復帰に向けて視聴者の反応をうかがったと見るのが正解でしょう。観測気球を打ち上げたのだと見られています」
再放送されたのは1月2日。森尾由美と共に北海道の洞爺湖から知床羅臼に向かった第20回と、新田恵利をマドンナに迎え福島・会津若松から秋田の由利本荘を目指した第25回が一挙に放送された。この回を選んだことにも意味があるという。
「第25回は旧コンビの最終回ですが、失敗に終わりました。これを放送したということは、無念の思いを晴らすチャンスを2人に与えたいというテレ東の意志なのではないでしょうか。第20回は苫小牧でふらりと入った喫茶店が、実は太川がアイドルだった頃にやはり旅の途中で訪れたお店であるとわかる一幕がありました。ルイルイが生粋の旅好きであるということがわかった“神回”なんです。これは『旅人・太川陽介の魅力を再認識してほしい』というテレ東の隠されたメッセージであるとファンは捉えています」(前出・テレビ誌ライター)
太川と蛭子の掛け合いをファンは今も望んでいる。その願いが叶う日はそう遠くないのかもしれない。