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プロ野球セ・パ「波乱のキーマン」地雷原ガイド(1)松坂大輔の中日入団で…

 プロ野球界は一足早く球春到来である。とはいえ各球団を見渡せば、最強寒波が猛威を振るう世間同様に、「地雷原」がそこかしこに見受けられる。まずは松坂入団のあおりを食ってなにかと爆弾を抱え込んだ中日だが、「内紛勃発」の機運が頂点に達しているという。

 去る1月16日、「東京スポーツ」のスクープで球界に激震が走った。

 日本ハムから中日へFA移籍した大野奨太(31)の人的補償で指名された岩瀬仁紀(43)が、「プロテクト外選手」にもかかわらず「人的補償になるなら引退する」と完全拒否。結果、騒動の拡大を避けるべく、日本ハムが金銭補償のみの決着を選択したというのだ。

 紛糾の背景を整理していけば、そもそも日本ハムは、球界最高齢投手の岩瀬に本気で触手が動いたのだろうか。

「ここ数年の課題は宮西尚生(32)以外に左のリリーフを固定できなかったことなんです。しかも今オフ、やはりFAで守護神の増井浩俊(33)を失っている。相手打者の左右に関係なくフォークで空振りが取れる増井がいれば9回を任せられましたが、今後は1点リードの終盤、左の好打者にワンポイントで宮西をぶつけたら、その後ろに不安が残る。いまだ守護神未確定の状況ですから、百戦錬磨の岩瀬はまさに補強ポイントと合致します」(パ・リーグ関係者)

 今季から投手コーチを兼任し、選手としても晩年を迎えている岩瀬を「まさか指名しないだろう」という、中日フロントの油断が招いた事態と言える。しかも、問題勃発に至る火種も、そもそも中日が起こしたものだというのだ。

「昨シーズン中、日本ハムが金銭トレードで谷元圭介(33)を中日に放出した際、同様にオフのFA行使が控えていた大野とのW移籍も打診していたといいます。ところが、それは中日が断っていたんです」(日本ハム関係者)

 にもかかわらずシーズン終了後、中日は大野の獲得に動き出し、その結果、岩瀬問題が表面化した。

「移籍後に発生する、昨季の残り年俸の支払いをケチったんでしょうか‥‥。ともあれ中日、日本ハムの両球団から公式に否定のコメントは出されず、報道内容は事実と見て間違いない」(前出・パ・リーグ関係者)

 ルールどおりに動いており、落ち度のない日本ハムが貧乏くじを引いた形である。

「とはいえ、菅野智之(28)や大谷翔平(23)らをドラフトで強行指名し、波紋を広げてきた球団です。本当に岩瀬引退となれば、とばっちりで悪役になっていたはず。『中日のレジェンドを引き抜いた』などとファンから総攻撃されるのを嫌い、“大人の対応”を選択したのでしょう。日本ハムが問題にしない以上、NPBも動けない。この件はこのまま闇に葬られるでしょう。一方で、事実を知った岩瀬のモチベーションも気になりますね。大野とバッテリーを組む際もどうなることやら‥‥」(前出・パ・リーグ関係者)

 動揺が収まらぬ中、またしても中日を舞台にニュースが発信された。1月22日、ソフトバンクを退団した松坂大輔(37)のテスト入団が決まったのだ。

「いくら森繁和監督(63)や友利結(デニー)国際渉外担当(50)と西武時代から縁があるとはいえ、『功労者の岩瀬は切って、3年間まるで働いていない松坂を獲るのか』と、憤慨する選手や関係者は多かった。さらに推定年俸は1500万円+出来高とされているが、『どうせもっともらってるんだろ』などと“ヘイト”が集中してしまったんです」(中日番記者)

 本人に非はないものの、選手側の、フロントや首脳陣への不信感が松坂に向かっているようで、いわば松坂がフロント、岩瀬が選手を象徴する存在として、さながら「代理戦争」の様相を呈してきたという。

「松坂は『痛みの原因がわかった』と話し、今は投球時も右肩に痛みを感じていないそうです。日本帰国後で状態はいちばんいいと聞いていますが、再発の不安はあり、本当に通用するかどうかは実際に投げ続けてみないとわかりませんよ」(前出・中日番記者)

 松坂が結果を残せなければ、それがそのまま森監督やフロントへの反発を生み、チーム内不和を招く“地雷原”になってしまいそうだ。

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