日本大学アメリカンフットボール部の「悪質タックル騒動」が急展開しそうだ。
関西学院大との定期戦で相手のクオーターバック選手を故障させたこの「事件」の焦点は、内田正人前監督、井上奨コーチの指示があったのかどうか。だが、両氏の否定会見を「信じられない」とする声のほうが圧倒的に多い。
「その5月23日の日大側の会見後、被害者側の父親が自身のフェイスブックを更新しました。現職の大阪市議である奥野康俊氏は次回選挙に出ず、この問題と向き合っていく、と。学校スポーツの指導者による支配的な体質を一掃するために戦っていくそうです」(体協詰め記者)
日大も所属する関東学生アメフト連盟は緊急の監督会を招集した(24日)。真相究明を求める厳しい決定事項を日大側に通達したが、「日大選手が移籍を臨んだ場合、それを認める提案」もされたという。同じ24日、日大アメフト部の父母会も緊急会合を開いていた。
「部員たちは箝口令を敷かれていますが、真相を打ち明けたいとし、父母会に協力をお願いしてきたとも明かしてくれました」(前出・体協詰め記者)
部員たちによるクーデター計画だ。
先の奥野氏はすでに被害届を提出している。関係者によれば、大阪府警から警視庁にわたっているとし、このまま日大側が「反則プレーを指示していない」と言い張った場合、強制捜査になるという。大学内に警官が踏み込み、生徒たちの前で指導者たちが“お縄”をかけられるわけだ。およそ教育現場にふさわしくない、最悪の光景が繰り広げられる。学校側の対応の拙さばかりが目立つが、部員たちが立ち上がったのはせめてもの救いだ。
(スポーツライター・飯山満)