西野朗監督への電撃交代後、グループリーグの対戦相手を想定したガーナ戦、スイス戦で得点ゼロのままあっけなく連敗。その後のパラグアイ戦こそ快勝したものの、やはり「決定力不足」という評価からは逃れられない状況ではあるサムライブルー。そんな日本代表が6月19日に戦う初戦の相手は、かつて日本のクルマのCMにも出演した“イケメンストライカー”ハメス・ロドリゲスを擁するコロンビアだ。
ただし、残念ながら、国内でさえも日本代表の勝利には、ややあきらめの声が多いように、世界的にはこの戦いはほぼ注目されていない。コロンビア国内の新聞には、グループリーグの他の2カ国、ポーランドとセネガルの分析は記事にされていても、日本への言及はゼロという極端な例も少なくないという。
「コロンビア連盟幹部のエドワルド・モレノ氏もグループ最大のライバルにポーランドをあげ、プレミアリーグのスーパーストライカー、マネのいるセネガルも同等に警戒していました。ですから、案の定、日本は眼中にないのかと思いきや、実は、予想に反した驚きの評価をしたことで、サッカーファンが集うネット上が一時、ザワついていたこともあったんです」(週刊誌スポーツ担当記者)
そのモレノ氏の驚きの日本代表評とは「インテリジェンス。速さがあり戦術的だ」というひと言。つまり“賢くてスピードがある”というわけ。続けて「世界の主要リーグで戦っている選手が少ない」と冷静に弱点も指摘したものの、ファンは最初の言葉に過剰に反応。ところが、これが茶化しネタにされてしまっている。
〈かつてない高評価でワロタ〉〈試合を見てないことがバレバレ。見てたら速さもインテリジェンスも感じるわけがない〉〈大間違いだけに何も言えねぇ!〉〈日本にないものしか挙げてないじゃんwww〉〈むしろ完全にナメてることが判明〉〈コロンビアに気を遣わせた〉など、コメントを拾うと完全に失笑ムード。実は、コロンビアの選手の中には日本の監督がまだハリルホジッチだと思っている選手も少なくないのだとか。
もっとも、この評価は、パラグアイ戦の直前のものであり、日本代表への世間の評価は若干上向きにはなってきているものと思われる。もとよりサッカーは人気スポーツの中でも、もっとも番狂わせが起きやすいスポーツ。コロンビアにも、ナメられたら逆にチャンスという可能性もある。「ゼロからの出発」で、奇跡を願う!
(飯野さつき)