日本大学は「スポーツの日大」の看板を下ろさなければならないようだ。
「日大進学が内定したと言われる競泳の池江璃花子が、態度を変えてきました。内定の一報が出た時は否定しませんでしたが、所属事務所が『決定ではない』と言い始めたんです。日大進学をためらっているのでは」(体協詰め記者)
駅伝、野球、柔道など他競技のスカウティングにも影響が出ているという。昨年4月入学のアスリートの一人に平昌五輪銀メダリストのスノボー男子・平野歩夢がいる。その平野獲得のため、日大はわざわざハーフパイプの練習施設を造ったほど。高校生アスリートの獲得に熱心なのは、東京五輪で大学を宣伝するためであり、こうした施設建設費や維持費は、毎年約1100億円にも上る受験料と学費から捻出されてきた。しかし、教職員組合が明らかにしたところでは、進学希望者を対象としたオープンキャンパスの申し込み者数が前年比で6割も減ったそうだ。受験生が激減すれば、施設維持も難しくなってくる。
卒業生を含め、日大はこれまで450人以上の五輪選手を輩出し、88個のメダルを獲得した。池江が「日大や~めた」と進路変更を表明すれば、他の高校生アスリートもこれに追随する。学校崩壊のカウントダウンはすでに始まっているのだ。
(スポーツライター・飯山満)