外回りのサラリーマンやガテン系の労働者にとっては、文字通り地獄のような暑さが続いている。今年に入って、1万人以上が熱中症で救急搬送され、すでに20名以上が命を落としている。気象庁も毎日のように「高温注意情報」を発表し、水分や塩分の補給といった熱中症対策を呼びかけている。だが、むやみに水を飲めばいいというわけではなく、「何を飲むか」が肝要だ。間違った猛暑対策は、熱中症だけでなく、心筋梗塞や脳梗塞などの重大病を引き起こしかねないからだ。
池袋大谷クリニックの大谷義夫院長が解説する。
「水分補給のつもりで飲んでいる飲料の種類によっては、利尿作用のせいで排出量が摂取量を上回り、逆に体内の水分不足を招く可能性があります。カフェインを含む緑茶やコーヒーがそれにあたります」
暑さに耐えかねて自動販売機に駆け寄り、渇きを癒すべくペットボトル入りの緑茶を購入するムキも多かろう。緑茶には夏バテ予防に効くビタミンCや殺菌効果のあるカテキンが含まれ、夏に適した飲み物と言えるのだが、こと「水分補給」という点では逆効果になりかねないというのだ。
「同様に、アルコールも全般的に利尿作用があります。この季節、仕事終わりの楽しみに、とビールをがぶがぶ飲んでしまいがちですが、水分補給どころか脱水症状にもなりかねません」(前出・大谷院長)
本当に気をつけたいのはここから。猛暑の中でも食べやすい、サッパリとしたそうめんや水シャワー、さらには間違った汗のふき方まで‥‥。7月24日発売の「週刊アサヒ芸能」8月2日号では、「やってはいけない猛暑対策」を緊急検証。今年の夏を乗り切るうえで欠かせない知識が満載の特集記事になっている。