昨夏の新潟は、戸崎圭太(38)が17勝と暴れまくり、12勝の石橋脩(34)、11勝の岩田康誠(44)、9勝のM・デムーロ(39)を制して、新潟リーディングに輝いた。
「新潟のトータルで見ても複勝率が52.8%あり、複勝回収率は94%です。人気の盲点になるようなケースも多く、期待値は意外と高めです」(伊吹氏)
その中でもオイシイ配当が狙えるのは、芝・外回り(1600メートル、1800メートル、2000メートル)だ。
「前走が中央場所からの馬に限ると、複勝率が75.9%、複勝回収率は146%とアップします。東京開催などから直行してきた馬であれば、人気薄でも見逃せません」(伊吹氏)
美浦担当の専門紙記者は、戸崎について次のように話す。
「注目するのは内田博幸(47)から乗り替わりの芝レース。2人は同じエージェントですが、内田の調子が下降気味です。エージェントが『戸崎は地方出身だけど剛腕タイプではなく、ソフトに折り合いをつけて切れ味を引き出すタイプ。まったく逆にもかかわらず、内田向きの馬を戸崎に頼んでくるんだよ』とボヤいていました。逆に見れば、ダートの戸崎は過信禁物でしょう」
昨夏は5日間ほど小倉に参戦したデムーロだが、主戦場は新潟となる。
「芝1800メートル以上のレースで好成績を収めていますが、前走が新潟以外の競馬場だった馬とコンビを組んだ場合は複勝率71.9%、複勝回収率が120%になります。また、関西馬なら複勝率が84.2%、複勝回収率が136%と非常に優秀です」(伊吹氏)
新潟といえば「千直の菜七子」といった格言も聞かれ始めている藤田菜七子(20)を忘れてはいけない。
「複勝率27.6%、複勝回収率111%で、4~8枠に限れば複勝率38.9%、複勝回収率170%。芝・直1000メートルに限れば、トップ級の安定感と配当的な妙味を兼ね備えています」(伊吹氏)
昨年、芝レースであげた4勝のうち、3勝がこの舞台。今夏も得意なコースでの活躍が期待できそうだ。