現在のバラエティ番組において、元コンビ芸人で今はピン芸人が大活躍を見せている。彼らはここ数年、役者としての活躍もめざましい。ケンドーコバヤシもその1人だ。
「ケンコバは今、NEWS・加藤シゲアキの主演ドラマ『ゼロ 一獲千金ゲーム』(日本テレビ系)に出演中です。芸人デビューは、元ハリガネロック・ユウキロックと組んだ『松口VS小林』でした。解散後、現在は一発ギャグを生業としている村越周司と『モストデンジャラスコンビ』を結成。ふたたび解散して、ピンに転向してケンコバとなって活動中という経緯があるんです」(エンタメ誌ライター)
同じくドラマ俳優として、さらに脚本家としても大成したバカリズムも、元はコンビ芸人だ。そのコンビ名も“バカリズム”。元相方・松下敏宏が芸能界から引退した際、「バカリズムから脱退」という形を取った。そして、升野英知(バカリズムの本名)が1人でバカリズムを継いだ。芸歴がコンビ時代からカウントされるため、このシステムを発案したのだという。
「元“チュパチャップス”の宮川大輔&星田英利の場合は、そろって役者として成功した珍しいパターンです。“お祭り男”として子ども人気も高い宮川は今年、岩田剛典主演の『崖っぷちホテル!』(日テレ系)にレギュラー出演。星田は、6月に終わったばかりの『宮本から君へ』(テレビ東京系)に出ていて、単発では『そろばん侍 風の市兵衛』(NHK)にも出演しました」(前出・ライター)
吉本新喜劇の座長で、現在は舌鋒鋭いコメンテーターとして大人気の小藪千豊は、元“ビリジアン”という漫才コンビだ。昨年「陸王」(TBS系)に出演。演技力が高く評価された。
劇団ひとりの場合は、バカリズムと同じく、書いて演じての二刀流。芸人デビュー時は、元子役だった秋永和彦と“スープレックス”を組んでいた。
大成した役者系芸人。かつては2人組だったという修業期間が、時を経て花開く礎となっているのかもしれない。
(北村ともこ)