フロイド・メイウェザー・ジュニアといえば、無敗のまま5階級制覇したチャンピオン。かたや、マニー・パッキャオも史上2人目の6階級制覇した王者。その2人は15年にアメリカで一度、拳をあわせたことがある。そのボクシング界伝説王者の「世紀の再戦」が日本で行なわれる…。
そんな触れ込みで、9月17日に都内ホテルで記者会見が開かれた。亀田三兄弟や協栄ジム会長らが同席し、報道陣も70人ほど集まったのだが、メイウェザーは遅刻。しかも、肝心の再戦については、何も煮詰まっていないという笑えないオチになった。
ところが、この伝説の王者同士が再戦するという話は早くから盛り上がっていた。日本の闇社会で…。
「7月頃だったかな。オレのところに話が来たのは…。『近くメイウェザーとパッキャオが日本で再戦する。そこで、その試合を後援してくれるスポンサー企業を探している』という話だった」
こう話すのは、裏経済で生計を立てる闇紳士。メイウェザーとパッキャオが15年に対戦した時、ファイトマネーだけで500億円とも言われた。再戦となればビッグマネーが動くのは必至である。闇紳士が続ける。
「スポンサーを紹介すれば、こっちにも大金が転がり込んでくるとは思ったが、ちょっと話がヘンだった。具体的な試合の日程についての説明がないし、それだけのビッグマッチなのに、スポンサーが見つからないってのがおかしいだろ。我々みたいな連中のところに話が来る前に、普通は決まっているもんだろ」
結果、この闇紳士は儲け話には乗らなかった。会見ではメイウェザーが試合ではなく、ビジネスの話ばかりしていたという。伝説のチャンピオンのビジネスモデルは、どこか胡散臭いのであった。