3月2日、開幕する第3回WBC大会。はたして、コージ・ジャパンは優勝を果たし3連覇はなるのか。
前出・織田氏が注目の選手をあげる。
「日本代表チームの核になるのは独立リーグからプロ入りして6年目の昨年、首位打者に輝いたロッテの角中勝也(25)です。WBCは投手の球数制限もあり、いかにムダ球を投げさせるかで勝敗が左右される。角中は昨年2ストライクからの打率が両リーグトップの2割8分7厘。8球以上投げさせた打率は19打数10安打で5割2分6厘でした。セのMVP・巨人の阿部慎之助(33)も期待大。北京五輪の予選リーグで13打数10安打で、半分が左方向のヒットでした。今年のWBCはストライクゾーンが外角に広く設定されている。国際試合に強いうえ、外角に広いストライクゾーンにかなったバッティングをしている」
前出・江本孟紀氏も指摘する。
「アメリカはメジャーが一番だという意識が強く、WBCにあまり力を入れていない。一方、キューバはプロじゃないし、来日してわかったとおり、前評判だけです。結局、日本と韓国の優勝争いになるでしょう」
前回のWBCでは9試合のうち韓国とは5回対戦して、日本の3勝2敗だった。では今回は、どちらに分があるのか。
「日本は投手も若手の楽天の田中将大(24)や前田健太(24)が主力となってやってくれそうです。韓国は国をあげて日本に立ち向かい、気合いで日本に勝るため、楽には勝てないかもしれない。しかし、技術的には日本がやや上です。僕は日本が3連覇すると思いますよ」(前出・江本氏)
だが、アキレス腱もある。
「コージ・ジャパンではキャプテン制を取り、捕手の阿部が就任する可能性が高い。しかし、阿部はスロースターターで、しかも膝の状態が思わしくない。3月開幕を考えると調整が間に合うか。慌ててケガで戦線離脱となれば、チームの空中分解も十分ありえます」(球界関係者)
チームの命運はMVP男にかかっている。