親方引退後の去就が注目されている貴乃花こと花田光司。週刊アサヒ芸能がいち早く報じた政界転身については口を閉ざすばかりで、その動向には依然として不明な点も多い。しかし、金欠の貴乃花を見越したように、魑魅魍魎が食指を伸ばしているという。その争奪バトルの裏側をつかんだ。
「今日から貴乃花ではなく、花田光司になりました。親方でもありません」
10月11日、福岡県田川市で貴乃花部屋の後援会解散式に前ぶれもなく出席したあと、アルコールで少し上気した顔の貴乃花は笑顔で待ち構える記者の質問にこう応じた。先立つ10月4日には、白昼堂々、議員会館に姿を現し、かねてから親交のある馳浩参院議員と面会したことで「政界転身説」が急浮上していたが、これについては全面否定。
「政治の話ですか? 政界には出ませんよ、本当に出ませんよ。完全に出ませんので」
今後の去就については、言明を避け続けている。
さる後援会関係者によれば、
「(貴乃花)親方自身は、日馬富士の損害賠償裁判の件で頭の中がいっぱいな状態。今後や政界入りについては本当に白紙状態のようです。むしろ、裁判で徹底的に相撲協会のウミを出していきたいようで、今後も二の矢、三の矢と裁判に打って出る構えのようです」
だが貴乃花の思惑をよそに“平成の大横綱”の圧倒的な知名度をアテにした「大争奪バトル」が各業界で激化しているのだ。
さるテレビ関係者が貴乃花を巡る芸能界の実情について証言する。
「各局のワイドショーで延々扱われているように、貴乃花は間違いなく今、最も“数字が取れる”人物ですね。相撲協会の退職を発表した日から番組出演オファーは100件を優に超えているのですが、現段階から『コメンテーター』としてのニーズも大きい。すでにフジテレビ系『バイキング』からはレギュラーコメンテーターとしてのオファーまで行っていると聞きます。それだけではなく、今後『タレント・花田光司』として芸能界に定着させようともくろむ動きもあるんです。というのも、妻の景子さんと旧知の仲である芸能事務所の代表が彼女を通じて、貴乃花にタレントとしての所属を打診しているそうなんです。それ以外にも、超大手事務所をはじめとする複数の芸能事務所が貴乃花に声をかけていて、争奪戦がヒートアップしている。もっとも、タレント活動を活発化させるかどうかはともかく、膨大な数となるメディア対応の窓口を設けたいという本人の意向もあり、年内にどこかの事務所に入るとみられています」
確かに現在の貴乃花は文字どおり裸一貫の身で、かつての貴乃花部屋の2階に一人暮らし。景子夫人とも別居中だというから、今後の身の処し方を考えれば、マネージメントする事務所が必要なのも当然と言えよう。