11月3日に東京・立教大学の「池袋キャンパス学園祭 SPF」にゲスト出演する予定だった橋本環奈が、会場内の混乱を理由に出演を取りやめる事態があった。当日は橋本が屋外ステージでトークイベントを行う予定だったが、橋本目当ての観客が殺到。主催者側も必死で会場整理にあたったものの、「ハシカンが現れた!」とのデマが原因で観客がステージに押し寄せ、将棋倒しが発生したことで6人が負傷する一大事に。警察も出動する騒ぎとなり、警察からの指導によりトークイベント自体が中止を余儀なくされたという。
今回のイベントに際しては整理券を事前配布する予定だったが、その配布場所が周知徹底されていなかったほか、整理券の存在自体を知らない観客が押し寄せたことでステージ前はイベントの1時間以上前から大混雑。主催者側も橋本の動員力を読み違えていたようで、学生主体の主催者側が対応できる能力をはるかに超える人数が集まってしまったようだ。
週の明けた5日には、そんな大混乱のイベントを各局の情報番組が伝えていたが、その際の報道に、若者の振る舞いを問題視するお門違いの内容があったという。テレビ誌のライターが首をかしげる。
「一部の番組では今回の騒動について『渋谷のハロウィン騒動に続いて若者がトラブル』といった報じ方をしていました。確かに立教大の学園祭には若者が数多く集まっており、スマホで撮影しようと押し合いへし合いする様子はカオスというのにふさわしい状況だったかもしれません。しかしハロウィンの場合は人出が多いことが問題なのではなく、騒ぎに乗じて女性に触ったり物を壊したりといった犯罪行為に加えて、イベント後にはそこら中にゴミが散らかっているというマナーのなさが問題視されていました。それに対して今回の学園祭騒動は、主催者の予想を大きく超える人数が集まってしまったことが原因であり、決して若者が無法を働いたわけではありません」
このように混乱の状況がまったく異なるにも関わらず、テレビ局側では単に「若者がたくさん集まった」というだけでハロウィンと学園祭の騒動を横並びに報じていた。しかし当のテレビ局自身も若者を数多く動員するイベントをしょっちゅう開催しているはず。中には橋本が出演するイベントもあるわけで、今回の報道姿勢は当の橋本自身も迷惑してしまうような、お門違いだったのではないだろうか。
(金田麻有)