18年の総決算「有馬記念」が23日に行われる。今年は障害王の「二刀流」にも注目が集まる中、水戸&内海の両記者に加え、芸人・キャプテン渡辺が渾身予想。はたして、平成最後のグランプリを制するのは、どの馬か!
水戸 平成最後となる有馬記念。ファン投票の結果からして、今年はレイデオロ(1位)とオジュウチョウサン(3位)に話題が集まるんだろうな。
内海 天皇賞・秋を制したレイデオロは1番人気に支持されるでしょうし、障害のGIを5勝しているオジュウチョウサンは、障害と平地の「二刀流」ということで、今年メジャーでも大活躍した大谷翔平と世相的にマッチします。
渡辺 でも、バレてる時の世相馬券ほど、こないものはないですから。
内海 確かに(笑)。
渡辺 それにしても、オジュウチョウサンが勝った前走・南武特別では、GI並みの大歓声でした。けっこう人気になるんでしょうね。
水戸 乗り役も(武)ユタカだしな。記念で単勝馬券を買うファンも多いだろうから、単勝10倍前後ぐらいになるんじゃないか。
渡辺 そこまでいきますかね。僕は7、8番人気ぐらいかなと思ってるんですけど、勝ち負けは別として、ユタカさんには見せ場を作ってもらいたい。
内海 有馬は例年、厳しいペースにはならないから、ついては行けるだろう。
渡辺 で、3、4コーナーぐらいからまくって先頭に立てば、場内はもう、大盛り上がりです(笑)。
水戸 全兄のケイアイチョウサンが芝の重賞を勝っているように、血統的背景からしてバカにしちゃいけない。いきなりのGI戦で甘くはないだろうけど、一線級に負けない立派な体をしているし。
内海 ただ、勝ち負けとなると、厳しいでしょう。
渡辺 ですね。それに今年は、4歳馬が圧倒的に強いと思ってるんです。芝1600メートル~2400メートルの古馬GI戦の成績を振り返ると大阪杯(【1】【2】【3】着)、ヴィクトリアM(【2】着)、安田記念(【1】【2】【3】着)、天皇賞・秋(【1】【2】【3】着)、エリザベス女王杯(【1】【3】着)、マイルCS(【2】【3】着)、ジャパンC(【2】【3】着)と、馬券に絡んでいないのは、宝塚記念だけなんですよ。
水戸 確かに世代の強さっていうのは、あるよな。
内海 そういう意味では、昨年の覇者キタサンブラックの6歳世代は、去年3着のシュヴァルグランと、パフォーマプロミスがいる。どちらも馬券に絡んで不思議ない馬ですね。
渡辺 特にシュヴァルグランは、ボウマン騎手に乗り替わるのが怖い。
水戸 おそらくこのメンバーでは一、二を争う血統だけど、勢いがあった去年と比べると、どうしてもな。
渡辺 なので僕は、4歳馬のキセキとレイデオロの一騎打ちと見て、3着当てのレースだと思ってます。
内海 キセキは高評価していますが、レコード決着だったジャパンCを好走して、この秋4戦目。そのあたりは気にはなります。
水戸 そうだな。中山のほうが競馬をしやすいのは確かだが、私は休み明け3戦目の前走がピークだったと思うから、体調をどう見極めるかが重要だろうな。
渡辺 この秋、鞍上の川田騎手はスプリンターズS(1着)、秋華賞(2着)、天皇賞・秋(3着)、マイルCS(3着)、ジャパンC(2着)と、外国人騎手が席捲する中、唯一、日本人騎手で気を吐いていますし、最後に一発やるんじゃないかと。他に前に行く馬もいないし、もう一回、楽逃げがあると思います。
<座談会メンバー>
水戸正晴 サンケイスポーツ記者。競馬記者歴は40年。穴党にファンが多く、愛称は「水戸万助」。週刊アサヒ芸能で連載「『絶対万券』論」を執筆中。
キャプテン渡辺 ピン芸人。テレビ東京「ウイニング競馬」に出演中。競馬歴は23年。11年の有馬記念で180万円の払い戻しを受けるなど、穴党の勝負師。
内海裕介 今春、夕刊フジからサンケイスポーツに移籍。その直後の皐月賞で3連単37万円馬券をヒットさせた今期絶好調の“自称”GIハンター。