社会

やっぱり僧侶は長寿だった!

 今年も煩悩を祓う「除夜の鐘」が大みそかの夜から各地のお寺で鳴らされるが、職業別にみると宗教家がいちばん長生きだという。それにはやっぱり理由があった。

 少し古いデータになるが、郡山女子大の森一教授らの「職業と寿命の研究」の「各職業集団の平均寿命」を見ると、10の職業のうち長寿の1位は宗教家だった。また、お隣の韓国でも同様な調査が行われていた。円光大学保健福祉学部のキム・ジョンイン教授チームの調査によれば、過去48年間の職業別平均寿命は宗教人が最も高かったというのだ。確かに「70歳80歳は鼻垂れ小僧、90歳で一人前」と言われる世界だ。鎌倉時代の法然上人が80歳、親鸞聖人89歳はじめ、一休禅師88歳、白隠禅師83歳、天海僧正が104歳まで存命と、当時としては驚くべき長寿者にはずらっと僧職者が並ぶ。

 最近では、藤原東演(臨済宗妙心寺派宝泰寺)住職の書いた「お坊さんに学ぶ長生きの練習」(フォレスト出版)が話題になった。それによると、彼らの長寿を支えていたのはやはり仏門の生活だった。彼らは次のようなことを日々行っていたのだ。

1.呼:呼吸を整えること

2.食:食事の節度

3.心:心の切り替え。感情のコントロール

4.生:生活を整える。そのために毎日、決まったルーチンをセットして繰り返す

6.経:お釈迦さまの教えを、声を出して読む

 そして仏教には遊戯(ゆげ)ということばがある。何にもとらわれることなく、遊び楽しむ(自由に生きる)ことを言う言葉なのだ。

〈遊ぶことも遊び、働くことも遊び、どんなことも遊ぶのです〉(藤原住職)

 遊びと仕事の区別がない。この「遊び」が長寿へ結びついているというのだ。確かに見習うべき点は多い。心理カウンセラーの笠原美子さんはこうも言う。

「感情的になると、身体はどんどんダメージを受ける。心身ともにストレスに支配される。身体の傷みが早まる。克服するにはまず呼吸。常に腹式呼吸をこころがけ、ひと呼吸おいて考える、話す訓練をするといい」

 言われてみればそうなのだが、凡夫にできるだろうか。

(谷川渓)

カテゴリー: 社会   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
日本と同じ「ずんぐり体型」アルプス山脈地帯に潜む「ヨーロッパ版ツチノコ」は猛毒を吐く
2
長与千種がカミングアウト「恋愛禁止」を破ったクラッシュ・ギャルズ時代「夜のリング外試合」の相手
3
怒り爆発の高木豊「愚の骨頂!クライマックスなんかもうやめろ!」高田繁に猛反論
4
沖縄・那覇「夜の観光産業」に「深刻異変」せんべろ居酒屋に駆逐されたホステスの嘆き
5
世間はもう「松本人志」を求めていないのに…浜田雅功「まっちゃん」連呼のうっとうしさ