やはりキャンプから今季最大の注目球団は、4年ぶりに原辰徳監督を招へい、丸佳浩ら「巨大補強」をした巨人だろう。
球団の期待を一身に背負う指揮官はさっそく、独自の色を出した。キャンプインからまだ間もない2月3日に異例の早さで紅白戦を実施。各選手たちに早い段階での仕上がりを暗に求め、主力たちからもマイペース調整をはく奪した。
「確かにいい意味でチーム内に緊張感を植え付けました。由伸体制の時にチンタラやっている選手も目立ったから、主力たちの間からは『原監督は休ませてくれない』と泣きの言葉も聞こえてきている。おおむね受け入れられてはいますが、主力たちの調整ペースが例年になく早く『飛ばし過ぎではないか』と不安の声も出始めています。実際、オープン戦に入って主力の何人かが『疲労が抜け切れていない』と顔をしかめているので、シーズンに入ってからパンクする事態が危惧されています」(チーム関係者)
一方、リーグ4連覇と35年ぶりの日本一を目指す広島では、長野久義に注目が集まるキャンプだった。並行して「長野効果」で他の選手たちの“負けじ魂”が呼び起こされていた。
「レギュラーは右翼が鈴木誠也、中堅も野間峻祥でほぼ確定。そうなると残りの外野は左翼しかなく、ここに長野は滑り込みたい。しかし、この1枠には一塁兼用が可能な松山竜平とバティスタ、外野転向で存在感を示そうとしている西川龍馬、そして捕手との兼務を模索する若手の坂倉将吾も割って入ろうとしています。全員が『“外様”の長野さんにおいしいところを奪われたくない』と口をそろえており、すさまじい競争意識が芽生えているんです」(広島担当記者)
その他、各球団がキャンプから抱え込んださまざまな思惑、不安を3月12日発売の週刊アサヒ芸能3月21日号で、総チェックレポートしている。