一昨年、世界的な広がりを見せた「#Me Too」運動。日本でも、複数の女性タレントが芸能界における肉体接待強要の実態を明かすべく、SNSで声をあげた。
グラビア女優の石川優実も2017年、〈枕営業は女に生まれた以上しなければいけないものだと思っていた〉と綴っており、周囲に当たり前のように枕営業が存在したことを告白した。
「グラビア系雑誌が壊滅状態にあり、グラドルの主戦場はDVDになっていますが、どんなに人気があっても出せて年に4枚。しかも、一部の人気グラドル以外は、一枚のギャラが5万円と相場が決まっています。これではとても生活などできませんから、枕に走るのも無理はないのです」(芸能プロ関係者)
だが、グラビア系雑誌が少ない中で存在できるグラドルの数は限られている。そんな中では、どんな業界関係者に闇営業をかけたところで、もらえる仕事などたかがしれているようだ。
「深夜のバラエティ番組やネットTVのにぎやかし要員でも出られたら万々歳。ただ、水着での出演でもギャラは5000円程度というのが相場です」(前出・芸能プロ関係者)
つまり、現代のグラドルたちは、5000円のために枕営業をしているという現実がそこにある。
「せめて営業によって関係者と強力なパートナーシップが生まれ、その後のタレントとしての活動の可能性を広げてくれるならまだいい。しかし、ほとんど場合は、一度関係を持ってしまえば以降は性のハケ口にされるだけで、とてもではないが対等なビジネスパートナーの関係に発展することはないでしょう」(芸能関係者)
そこに手を染めてしまうと、あとは下へ下へと転げ落ちていくしかない。
「過激なグラビアをやるようになった子の周囲には、急にさらに過激な艶系DVD関係者が集まり出します。飲み会の席では、『(今の事務所との)契約いつまで? 切れたらウチにおいでよ』みたいな会話が当たり前のように飛び交います。『君なら単体でいける』と言われ、グラドル時代にはあり得ない金額を目の前に積まれ、気がつけばそちらの世界でデビューしている。そんな枕営業常習者は何人も見ています」(前出・芸能関係者)
現在のグラドル、グラドル予備軍たちに聞いてみたいのは、「それでもグラドルになりたいですか?」ということだ。
(露口正義)=写真はイメージ=