この4月、フジテレビに東大医学部出身の女子アナが誕生するという。3月25日発売の「週刊ポスト」によると、19年度の女子アナ採用は1名のみで、東大出身の藤本万梨乃さんとのこと。入社前の現在はまだ一般の大学生だが、当の藤本さんは「AbemaNews」(AbemaTV)にて学生キャスターを務めていたほか、女性誌の「non-no」では読者モデルとして誌面に登場しており、入社前から実名で報道されるのも納得だ。
そんな藤本さんは知性と美貌を兼ね備えた新人女子アナの有望株として、フジテレビ局内からの期待も高いという。だが医学部出身でなぜ医者の道を選ばず、女子アナになったのだろうか。もしや女子アナをやめた後で医者に転身するという将来設計をすでに立てているのか。そんな疑問を大学事情に詳しいライターが一蹴する。
「藤本さんは医学部卒とは言っても世間がイメージする医学部ではなく、健康総合科学科という学科の出身。東大内での通称は“看護学科”で、医者をめざす医学科とはまったく異なるコースです。そのためいわゆる医学部の6年とは違い、普通の学部と同様に4年で卒業となります。藤本さんは一浪で東大理二に合格しているので、23歳でフジテレビ入社ということになりますね」
ちなみに東大医学部と同一視されている理三からは基本的に全員が医学科に進み、健康総合科学科に進む者はゼロ。そして健康総合科学科には理一や理二といった別の理系学部に加え、文三を中心に文系学部からも進学している。もっとも医学科ではないからといってレベルが低いということはまったくなく、在学生が国内最高峰の難関を突破したことに変わりはない。
「ただ世間には、彼女が“東大医学部卒”を名乗ることに納得できない人も多いことでしょう。受験難易度では一般に『東大医学部(理三)>他の有名国公立医学部>東大の他学部』とみなされているからです。それに彼女自身、医学部出身という肩書きがつきまとうと、解剖の実習など医学科の授業を取っていたと勘違いされてしまうはず。それなら単に東大出身とだけ名乗り、医学部という部分は隠しておいたほうが、世間受けもいいかもしれません」(前出・大学事情に詳しいライター)
なおNHKには比較的多い東大出身の女子アナだが、フジテレビでは96年入社で現・アナウンス室副部長の佐々木恭子アナ以来、実に23年ぶりとなる。はたしてフジテレビでは“東大医学部卒”の女子アナをどう活かすのか、これからが見もののようだ。
(金田麻有)