芸能

「セーラー服ソング歌謡祭」(1)80年代編 薬師丸ひろ子の名曲誕生の知られざる舞台裏

 青春のきらめく季節だけ着ることを、そして歌うことを許されるのが「セーラー服ソング」だ。80年代以降、世の男子たちを胸キュンさせた名作の数々を一気にパワープレイ!

     *

 もし、制服ソングの「オールタイムベスト」を選考するなら、間違いなくトップを争うのが、薬師丸ひろ子が歌った「セーラー服と機関銃」(81年)だろう。同名の映画の主題歌としてチャート1位に輝くデビュー曲となった。アイドル評論家の織田祐二氏が振り返る。

「映画のラストで新宿の街中で子どもたちと撃ち合いのまねをして、この曲がかかった瞬間のゾクゾク感、インパクト、興奮‥‥圧倒されました」

 実は映画の主題歌は、作曲者の来生たかおが歌うはずだった。ところが、相米慎二監督の「ひろ子に歌わせる」の一声で、歴史的な名曲が誕生したのだ。さらに、歌のタイトルは「夢の途中」だったが、これを映画と同じ「セーラー服と機関銃」に変えたのは、角川映画の角川春樹氏だった。

その効果を美少女研究家の高倉文紀氏が解説する。

「セーラー服をきちんと着こなせるのがアイドル、というコンセプトを確立しました。セーラー服なのに機関銃を持っているという異質の組み合わせにインパクトがありましたね」

 そして薬師丸に続き、角川映画のヒロインとして絶大な人気を誇ったのが原田知世。やはり映画の主題歌だった「時をかける少女」(83年)は、ユーミンが手がけた。発声の基礎ができていた薬師丸に比べれば、つたない歌唱法だったが、それすらも“持ち味”となる。

「映画での彼女はセーラー服ではなくグレーのブレザー姿でしたが、当時としては画期的なデザイン。原作が持つ世界観とよく合っていましたね。その後も内田有紀や仲里依紗など、アイドル女優の登竜門的な作品になっています」(前出・高倉氏)

 それにしても、この時代のユーミンは「セーラー服ソングの名手」として、多くの楽曲を世に送り出している。松田聖子の「制服」も呉田軽穂の名義で作っているし、石川ひとみがリメイクした「まちぶせ」も女子高生のリアルな心情があふれていた。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
【高校野球】全国制覇直後に解任された習志野高校監督の「口の悪さ」/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」
3
エスコンフィールドに「駐車場確保が無理すぎる」新たな問題発覚!試合以外のイベントでも恨み節
4
「子供じゃないんだから」佐々木朗希が米マスコミに叩かれ始めた「温室育ち」のツケ
5
これも「ラヴィット!」効果…TBS田村真子アナ「中日×巨人で始球式」に続く「次に登板するアナウンサー」