お笑いタレントの渡辺直美が4月7日、昨年末にアメリカのアーティストビザを取得していたことを公式ブログで明かした。この4月からはニューヨーク生活をスタートさせ、現地生活に必要なソーシャルセキュリティーナンバー(SSN)も取得したと報告している。
本人によるとアメリカに完全移住するのではなく、今年に関しては日本と海外の仕事を半々にするという。その渡辺のアメリカビザ取得について、アメリカ在住歴を持つライターが感心した様子で語る。
「まさかトランプ政権下でビザの発給がより厳格になっているこの時期に、取得の困難なアーティストビザ(Oビザ)が発給されるとは、まさに“快挙”だと言っていいでしょう。このOビザは実際には『卓越能力者ビザ』と呼ばれるもので、芸能分野を含む科学/芸術/教育/ビジネス/スポーツの分野で卓越した能力を持つ人材に対して発給されるもの。芸能人も対象になりますが、テレビ業界に関しては審査基準が厳しくなることでも知られています。それゆえ彼女のビザ取得は、その国際的な活躍がアメリカの移民局に認められた結果と言えるでしょう」
Oビザに関してはいくら日本で著名な芸能人であっても、アメリカでその活躍を知られていなかったら取得は困難だ。しかもモデル活動はいくら現地のショーに出演しても“アメリカでの実績”とはカウントされず、これまで渡辺がニューヨーク滞在を続けてきた実績については「ビザ免除での渡米中に仕事をした」として、むしろマイナスに働く恐れもある。そんな状況の中で、渡辺のどんな活動が“実績”として評価されたのだろうか?
「大きくプラスとなるのはアメリカ製の作品に出演したり、アメリカのメディアに記事が掲載されること。その点で渡辺はデスティニーズ・チャイルドのアルバム『ラヴ・デスティニー』のテレビCMや、アニメ映画『リメンバー・ミー』の吹き替えなどに出演しています。また、世界的な権威を持つファッション誌『VOGUE』の米国版公式YouTubeチャンネルではメイク動画を披露しており、GAPのグローバルキャンペーンに起用されるなど、メディアへの出演も多数。ニューヨークでは『もしかしてメイク動画の人?』と3回ほど声を掛けられたそうで、その活躍が太平洋を越えていたことは確実です」(前出・ライター)
ほかにも香港ドラマ「愛情來的時候」に出演したり、台湾では観光親善大使に任命されるなど、その活躍は「世界的に認知度が高く、同業者の中でもトップクラス」というOビザの要件を完璧に満たしていると言えそうだ。
逆に言えば、渡辺くらいの国際的な活躍がないと、日本ではどれほどの大物でもOビザは取得できないということにもなる。今後のアメリカ進出を目指す芸能人にとって、渡辺は大きな目標となるに違いないだろう。
(金田麻有)