昨年末あたりから芸能人の事務所退所が相次いでいる。いくつか例を挙げると、12月=忽那汐里・伊原剛志・じゅんいちダビッドソン、2月=小雪、3月=中居正広・柴咲コウ・栗山千明・TKO木下・米倉涼子・岡田結実、4月=長谷川潤、5月=有森也実、6月=手越祐也・菊池桃子・ローラ・神田うの・南沢奈央…といった具合だ。
これまで事務所の退所や移籍といえば、タレントと事務所との確執が主な理由だったが、最近は円満退社も多いようだ。それにしても、これだけ事務所を辞めるタレントが続出する背景には何があるのだろうか。
「1つは芸能事務所社長の『世代交代』。最近、退所が多いジャニーズやオスカーがこれに当てはまります。自分を育ててくれたと恩義を感じている人から別の人に代わり、ここが辞めるタイミングと判断するのでしょう。2つ目は昨年1月、公正取引委員会が、退所したタレントに仕事が回らないようにすることが独占禁止法違反にあたるという見解を出したこと。これにより退所後、干される心配が減ったといえます。さらにもう1つは、昨今のSNSの普及で、事務所の力を借りなくても自分で発信できるようになり、テレビ以外の場で活動できるようになったことです」(エンタメ誌ライター)
タレントにはいい時代になったように感じるが、ことは単純ではないらしい。
「実際は、事務所の力があってこそ仕事が入るというタレントが大半。他事務所への移籍はともかく、個人で活躍できる人はほんの一握り。ましてや、トラブルなどを抱えた場合は全てを自分で対処しなければならず、芸能活動どころではなくなる可能性もある。今も、退所がかなりの賭けであることは間違いありません」(芸能記者)
やはり芸能界は厳しい世界のようだ。