薬物関連の容疑で起訴され、4月4日に保釈されたピエール瀧被告。初犯であり容疑を認めていることから、判決は相場とされる「懲役1年6カ月、執行猶予3年」に落ち着くと予想されているようだ。
その瀧被告には今後、5億円とも10億円とも噂される損害賠償が重くのしかかってくる。しかし所属事務所を解雇され、当面は音楽活動も芸能活動もできない瀧被告にとって、全額を返す当てのない巨額であることは間違いない。その状況で一部メディアからは、テクノシーンの盛んなドイツに渡って音楽活動を続けるのでは、との予測も出ているようだ。
「そのドイツでは薬物関連の前科を持つアーティストは珍しくなく、リスナーも薬物問題に関しては寛容。しかも瀧被告の電気グルーヴは96年にドイツのレーベルから作品をリリースして以来、現地のテクノシーンでも大物として人気を集めており、ドイツで音楽活動を続けることは十分に可能でしょう。問題は瀧がドイツに活動拠点を移せるかどうかにかかっています」(音楽ライター)
海外渡航に関しては前科があるとビザ免除を受けられないとか、そもそも入国拒否されるといった事例が散見される。特に薬物に関しては日本を含め185か国が締約する国際条約もあり、世界中でその使用は重大な罪とされている。その罪状で有罪判決を受けるであろう瀧被告は無事にドイツに入国できるのだろうか?
「結論から言うと大丈夫でしょう。ドイツには前科者を入国拒否する際の基準があり、3年を超える懲役刑、薬物関連で2年を超える懲役刑、そして人身売買に関するあらゆる罪が対象となります。その点で瀧被告に予想される懲役1年6カ月はこの基準を下回っており、入国に支障はないのです。なお同種の罪で懲役3年・執行猶予4年の判決を受けたASKAは、入国を拒否される恐れが高いことになります」(海外事情に詳しいライター)
はたして瀧被告はドイツに渡るのだろうか。
(金田麻有)