4月16日にスタートした、吉高由里子主演ドラマ「わたし、定時で帰ります。」(TBS系)。「正義のセ」(日本テレビ系)以来1年ぶりの吉高の主演作とあって注目されていたが、初回視聴率は惜しくも2ケタに届かない9.5%だった。
初のOL役ということで、相当に意気込んでいるというが、芸能記者が語る。
「吉高が扮するWEB制作会社に勤めるディレクター・東山結衣は、仕事をサクサクこなし、毎日定時で帰ることを励行。その後は、ハッピーアワーに間に合うように、会社の近所にある中華料理店に直行してビールと小籠包でその日の疲れを癒やすという役柄。ネット上には《人材不足の中にあって現実にそんな(定時で帰れる)会社員いるの?》と言った厳しい意見の一方、働き方改革が声高に叫ばれる中、東山(吉高)の理想的な働き方を応援したい視聴者と評価は真っ二つに割れているようです。が、やはり、リアリティの面ではもう一つ視聴者の心に響かなかったことが高視聴率には届かなかった理由のひとつでしょう。とはいえ、シシド・カフカ扮する仕事命!で部下にも自分にも厳しい不器用な同僚のディレクター・三谷は視聴者的には逆にリアルすぎて“イタかった”ようです」
吉高は、控えめなメイクや柔らかい色合いを使ったファッション、自分の担当する仕事に対してはマジメに取り組む姿勢…と、定時で帰る以外は、身近に“普通”にいそうな無難な会社員役にバッチリと染まってはいた。また、元カレで仕事人間という役の向井理が、今カレ役の中丸雄一との間にどう絡んでくるかも今後の見どころのひとつではあるが…。
「吉高がもともと持っている天真爛漫さや、相手の肩書きや性別など関係なくズケズケと物怖じすることなく意見を戦わせる、吉高が得意とする、強くてちょっとハチャメチャな部分をもっと期待したいところです。第1話で恋人役の中丸とのラブラブなキスシーンや、有給を取って野天風呂でギリギリまで肌見せをする、というお約束の切り札はすでに使用済み。出世作である映画『蛇にピアス』の時のような大胆さが、年齢を重ねるごとに薄れていっていることを残念がるファンも多く、今後どこまで大胆になれるか?も男性視聴者的には興味深々でしょうね」(前出・芸能記者)
さらに、出産直後にもかかわらず早々と「残業も厭いません!」と意気揚々と職場復帰宣言する内田有紀扮する先輩社員の賤ヶ岳、ユースケ・サンタマリアが演じる表面的にはいい人だが、どうやら裏の顔も持っているらしい上司・福永らを前にして、東山が、今後どのように自分の信念を貫き問題を突破していくのか。数多くある「興味をひくポイント」の「展開の仕方」が、視聴率アップの鍵となりそうだ。
(島花鈴)