ツメ痕を残そうとしたところ、むしろ残念な印象を与えてしまったようだ。
鈴木奈々が、楽天生命パークで行われたプロ野球「楽天-ロッテ戦」で、試合前に行われた始球式に登場したのは去る4月27日。鈴木は始球式を務めるのが今回が初めてのことだったこともあって、かなり緊張していたそう。その結果、何度も「行きます!」と声を張り上げたものの、なかなか投球動作に入らず。
あげく、ようやくモーションに入り、投げるのかと思いきや、やはり投げずにボークまがいの行動も見られていた。最終的に投じられた1球は山なりのワンバウンド投球で、鈴木はマウンド上で両ひざをついてうつぶせになって悔しがるオーバーリアクションを見せていた。
ところが、この鈴木の始球式の影響で試合開始が4分遅れる結果となってしまったこともあり、野球ファンからは「散々待たされたうえに平凡な1球で腹が立った」「みんなアンタじゃなくて、野球を見に来てるんだぞ」「試合の邪魔をするな。本当に本当に不愉快だった」「(待たされている)美馬投手が気の毒」など、その茶番に批判的な意見が殺到した。翌日には試合をスポンサーとしてバックアップした会社が公式ツイッターで謝罪したうえで〈私達スポンサーの準備・説明不足であったと深く反省しております〉とコメントする事態に発展したのだった。
「最近では元なでしこジャパンの丸山桂里奈にお株を奪われ、『丸山のせいで仕事が減った』と嘆いている鈴木ですから、何とか記憶に残る始球式をしたかったのかもしれませんが、残念ながら野球ファンからの反応はよろしくありません。この日の天気はあいにくの雨とあって、待たされる選手たちもたまったものではなかったはずです。実際、鈴木の球を受けた楽天の捕手・嶋基宏選手も捕球後はそっけなく鈴木に球を渡していたように見えました。“長すぎる始球式”としては柳沢慎吾が昨年3月に始球式を行い、1人でピッチャー、応援団、実況アナウンサー、主審、甲子園のサイレン、ウグイス嬢、大会役員の7役をこなし、12分を超える始球式を披露していますが、こちらは炎上していません。というのも、柳沢の場合は球団側もそれがわかったうえでオファーを出しており、選手たちも柳沢のパフォーマンスに参加するなど協力的でしたから、ファンたちも受け入れ態勢ができています。また、パフォーマンスの質も鈴木と柳沢では大きく差がありますから、鈴木の中身がないパフォーマンスによけい、野球ファンは腹が立ってしまったようですね」(スポーツ紙記者)
始球式を終えた鈴木は「すっごい悔しかったので、旦那さんと愛のキャッチボールをして、もう一度リベンジしたいです!」と再挑戦を目指すと宣言。その後、5月4日、自身の投球式による遅延問題に批判が相次いだことに、「田村淳の訊きたい放題!」(TOKYO MX)に出演した鈴木は、涙ぐみながら「本当に申し訳ない気持ちです」と謝罪することとなった。それでも、2度目のオファーが来るかは今のところは微妙?
(田中康)