今年の4月にスタートした古田新太主演の連ドラ「俺のスカート、どこ行った?」(日本テレビ系)。初回の平均視聴率が10.9%と健闘したものの、その後は、9.7%、7.9%、8.6%、8.5%とスタート前の期待度に反して伸び悩んでいる。
5月25日放送の第6話では、以前よりネット上でも話題になることの多かった白石麻衣演じる世界史の教師・里見萌のお見合い結婚を軸とした展開となったものの、視聴率は、過去最低の7.3%。この“不調”について、芸能ライターがこう分析する。
「古田が演じる、女装している同性好きの教師・原田のぶおという異色キャラも回を追うごとになじみ、毎回飛び出す、視聴者の『言葉にはしにくいモヤモヤ』を痛快に代弁する“名言”を楽しみにしているリピーター視聴者は多い。また、里見役の乃木坂46・白石麻衣も、下半身ネタを連呼したり、周囲にもやたら直球辛口な発言をする自由な演技で話題でした。ネット上でも、《萌先生出番少なかったけど目見開いて眉間にしわ寄せててかわいすぎた》《1時間じゃ足りない》との声もあり、ファッション誌でモデルとして見せる“かわいさ”“クールビューティ”を追求したキャラや、乃木坂46内でのリーダー的存在感ともまた違うキャラにしたのが奏功した形です。ただ、5話までの展開ではその里見先生が、古田演じる原田先生の好物のいなりずしを御礼に作ってくるなど、『里見先生は原田先生に好意を持っている?』ともとれる“伏線”に注目する視聴者が多かったのに、6話では、いきなり里見先生の見合い結婚話という展開に視聴者がついていけなかったようですね」
また、同回では、下半身ネタも封印し、「親が決めた婚約者と結婚して、仕事も辞めて専業主婦になるべきか?」といったような、それまでの“やさぐれ”&“破天荒”キャラの設定とはだいぶ違う、親に従順すぎるノリに、視聴者が面食らってしまったようだ。一方、ドラマライターはこう話す。
「主役の原田先生の役どころですが、古田の名を一気に世に知らしめた02年の『木更津キャッツアイ』(TBS系)の時のオジー役のような、常にニヘラッとしたとぼけた役の方がハマっている、という指摘です。そして、16年の『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)でも演じていた同性好きの役が、古田には実は不向きなのではないか、という意見も見られましたね。結局“狙ってる感”や“いろいろと盛りすぎ感”が出過ぎてしまって、視聴者にとって鼻についてしまったのかも…」
さて、同ドラマの生徒役では、King&Princeの永瀬廉演じる陰ある生徒・明智秀一の存在感が強烈だが、後半戦は、主に彼の話をベースにして話が進んでいくようだ。6話ラストでは、明智が、担任の原田に何の相談もなく退学届けを出した。生徒たちが少しずつ原田に好意を持ち始めている中、一人頑なに反抗する姿勢が、どう変わっていくのか。「ジャニーズのイケメン頼み」とヤユする向きもあるが、前半戦の伏線を回収する見応えある展開とともに視聴率アップも期待したいところである。
(島花鈴)