日本ダービーが大波乱の結末に終わり、新馬戦がスタートした。注目すべきはなんといっても、今年産駒を出す新種牡馬である。なにしろ、7年連続でリーディングサイアーの座を守ってきた大種牡馬ディープインパクトが体調不良のため、3月末で年内の種付けを中止。現在は痛みを発症した首や腰の治療に専念しているのだ。
その「王者」のリタイアにともなって浮上した「ポスト・ディープインパクト」争いの話題を6月4日発売の「週刊アサヒ芸能」6月13日号が取り上げている。
すなわち、時代を担ってきた種牡馬はサイヤーラインを継続させるためにも、後継馬作りが欠かせない。だがディープインパクトの後継種牡馬の顔ぶれを見ると、ディープブリランテ、トーセンホマレボシ、トーセンラー、ダノンバラード…と、どうも頼りないのが現状なのだ。
そこで主なディープ産駒の新後継種牡馬を見てみると、キズナ、スピルバーグ、リアルインパクト、ワールドエースなどがいる。とりわけ産駒登録数182頭と、新年度種牡馬の中で最多数を誇るキズナへの注目度は高い。キズナのシンジケート会員の一人によれば、
「母親のいいところを引き出し、オーラを放っている2歳馬が多い。ノーザンファームの仔も10頭以上いますからね。目標とする『ダービー馬はダービー馬から』を、ぜひとも成し遂げたい」
キズナを生産した前田幸治氏によると、産駒は父に似て筋肉質の馬体で、スピード豊かなタイプが多いそうである。
この他、同誌ではスピルバーグ、リアルインパクトの産駒の特性を解説。さらに、エピファネイアやゴールドシップ、カレンブラックヒルといった、ディープ産駒以外の新種牡馬の展望にも触れている。同時に、各産駒の期待の新馬も紹介しているので、馬券の参考にしてみてはどうか。