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サンスポ水戸正晴の「絶対万券」論「ウインテンダネスの変わり身に期待!」

 日曜の7月7日は七夕さま。その日の福島でのメインは、文字どおりの七夕賞だ。3歳以上オープンによる芝2000メートルのハンデ戦。よく荒れる重賞の一つとして知られ、馬券的にもおもしろいレースである。

 この重賞に馬単が導入されて以降、これまでの17年間、1、2番人気馬のワンツー決着は皆無。昨年も11番人気馬(メドウラーク)が勝って、2着が4番人気馬(マイネルサージュ)と波乱の結末だった。

 この17年間で1番人気馬は4勝(2着3回)、2番人気馬は、わずか1勝(2着2回)。であれば、今回も人気、有力どころとみられる馬は疑ってかかるべきか。

 常識的にみれば、ノビシロがある生きのいい4歳勢によりチャンスがあっていいが、4歳馬は過去17年間で2勝(2着2回)。それに比べて5歳馬は6勝(2着5回)、6歳馬はなんと7勝(2着7回)と、充実しきった古豪が優勢という結果になっている。というわけで、5歳、6歳馬に目をつけるのが馬券の筋と言えるだろう。

 当欄で期待したいのも、その6歳馬。ウインテンダネスを狙ってみたい。

 前走の目黒記念は6着に敗れたが、4カ月半ぶりの実戦だったため体調が整っていなかった。それでも勝ち馬との差はコンマ7秒。ならば、ひと叩きされたことで巻き返しを期していいのではないか。

 前走後は、短期放牧されてから、ここを目標にしっかりと乗り込まれてきた。1週前の追い切りは軽快かつリズミカル。動きのよさが目立っていた。

「使われて大きく良化している。ここは狙っていたレースで、変わり身を期待している」

 杉山調教師もこう言ってヤル気のほどをにじませるほどだ。

 確かに福島は2戦2勝と相性は抜群。しかも、ともに今回と同じ芝2000メートルを舞台にしてのもので、陣営がここに照準を合わせてきたのもうなずける。

 祖母は函館記念など重賞2勝で、エリザベス女王杯2着があるブライトサンディー。ウインテンダネスは昨年の目黒記念を制しているが、こうした血筋のよさからも、まだ活躍の余地は十分だ。梅雨時だけに道悪のケースもありえるが、同馬に関してはまったく問題なく、晴雨にかかわらず大きく狙ってみたい。

 大勢逆転があるとすれば、クレッシェンドラヴだろう。ここにきてひ弱さが影を潜め、たくましくなっているのがいい。ジリ脚のイメージも消え、しまいの脚がしっかりしてきた。

 こちらも小回り福島コースは〈0 2 0 0〉と相性がよく、道悪の不安もない。

 近親に愛オークス2着馬ハイホーク(BCターフなどGI3勝の名馬インザウイングスの母)がいて、父が底力のあるステイゴールド。この中間さらに良化しており、一発があって不思議はない。

 中京のプロキオンSは、オールドベイリーが狙いだ。これまで16戦しているが、そのうち14戦が6ハロン戦(1200メートル)。今回の7ハロン戦(1400メートル)では距離が長いとみられているようで、評価は低い。

 が、単にスピードを売り物にしている馬ではなく、自在に立ち回れるセンスのよさがある。しかも、左回りがスムーズで、この中京では1戦1勝。だからこその挑戦で、陣営の意欲のほどは買いだ。

 そして状態もいい。前走の天王山Sは3カ月半ぶりの実戦で5着に敗れたが、勝ち馬との差はコンマ3秒。一度使われたことで大幅良化。この中間は馬体に張りが出て、実にいい雰囲気だ。1週前の追い切りもパワフルで、追ってからの反応は鋭かった。まずは持てる力を存分に発揮できる仕上がりとみていい。

 典型的な北米血統で、父は8ハロン(1600メートル)と9ハロン(1800メートル)のGI勝ち馬で、母の父はGIIIの7ハロン戦で2勝。そして、祖母の父も8ハロンと9ハロンのGI2勝馬だ。

 血の配合から見れば今回の7ハロン戦は、まさにピッタリ。一発があっていい。

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