四角いジャングルを縦横無尽に駆け巡り、時には場外まで飛び出して暴れるプロレスラーたちは、恐るべきスタミナとバイタリティの宝庫だ。常人離れした武勇伝の数々を紹介しよう。
まずは飲み食いの話から。大相撲出身の全日本プロレス・浜亮太(33)は、公称205キロの超巨漢。当然、飲食の量がハンパでなく、「同僚レスラーと2人で廉価な居酒屋チェーンへ食事に行っただけで、支払いがなんと6万円ですよ‥‥」
と、団体関係者もあきれるほどだ。食料の買い出しに行けば、マクドナルドやコンビニでも1度に5000円ほども使うという。前出の関係者によれば、1食で米1升食べてしまうのもざらで、1ポンド(約450グラム)のステーキ3枚を平らげた直後、返す刀で天ざると餃子もペロリ。
「肉以外ならまだ食べられます」
と豪語したという。
その浜と大相撲コンビ「SMOP」を組む兄貴分の元横綱・曙(44)も大のステーキ好きで、昨年開業した「曙ステーキ」は都内に2店舗を構える。第64代横綱にちなんだ同店名物の640グラムステーキを一挙に2枚食べてしまうことも日常茶飯事。食うことに関しては、この2人が東西の両横綱と見て間違いない。
対して、プロレス界きっての酒豪と言われるのは、新日本プロレスの極悪ヒール・矢野通(35)。レスリング出身の矢野は、厳しい体育会の掟で学生時代(日大卒)から鍛え上げられた。
プロレス記者が明かす。
「驚くことに、じょうごに注いだ1升の日本酒を一滴もこぼさずに飲み干す特技の持ち主です。好きこそものの上手なれで昨年11月、東京・水道橋にスポーツバー『エーブリエタース』を開店してしまいました」
利き酒師の資格取得を周囲に公言し、狂乱ファイトとは裏腹に今後は上品な酒飲みを目指すのだとか。
一方、度を越した倹約家として業界内で知られるのが、新日本の小島聡(42)だという。
「小島は夜中じゃないとジムに行かないんですが、パーキングメーターが停止する夜間は路駐がタダだからというのがその理由」
と暴露する同団体の関係者が続ける。
「異常気象が起こると『小島が誰かに飯でもおごったんじゃないか』とつぶやくプロレス関係者がいるほどで、1月に東京を大雪が襲った日にも、小島が知人にごちそうしていたそうです」
小島は史上ただ1人のIWGPと三冠の統一王者なのだが、地位におごることもなかったようである。
話は変わって、福島県下に鳴り響く大番長だったという華々しい(?)過去を持つのは、元全日本プロレスの宮本和志(34)だ。当時を知る地元の関係者が語る。
「高校入学早々、学校中のワルを締めてトップに立ったんです。以来、朝は自宅まで子分に弁当を取りにこさせて先に登校させる。自分は免許を取った卒業生をパシリにして、車で学校に向かっていたんです」
全日本入門の面接時にも子分が送り迎えし、「キミには今から付け人がいるのか?」と、故ジャイアント馬場を苦笑させたという。
最後は女絡みの武勇伝。レスラーは女性によくモテるが、マメさにかけては新日本の邪道(44)に極まるという。
「インディー団体で活動していた頃の話ですが、なんと試合中、場外乱闘のさなかに女性客をナンパして、瞬時に電話番号まで聞き出すという超人的な特殊技能を身につけていたんです。試合後には速攻で合コンしてました。さすがに年齢を重ねて、“火遊び”からは足を洗ったようですけどね」(前出・プロレス記者)
やはりプロレスラーは凄いのである。