米倉涼子主演「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)の最終話が12月19日に放送された。平均視聴率は19.3%で、前回9話の18.2%より上昇はしたが、初回の最高視聴率の20.3%には届かなかった。
最終話では、東帝大学病院・新副院長のニコラス丹下(市村正親)の手術シーンに、異例の約30分もの時間を充てた。しかし、どうにも“スカッ”としなかったようだ。
物語は、ニコラスの病気が過去に手術を試みた症例がないため、東帝大病院の病院長・蛭間重勝(西田敏行)が“成功する見込みのない手術をするな”と言わんばかりの圧力をかけ、大門以外の主な外科医たちも最初は屈服しかける。一方の大門未知子(米倉涼子)は蛭間の指示など従おうともしない…とここまではいつもながらの展開。しかし、大門でさえも、「もしかしたら失敗するかもしれない」という不安を抱えてのオペのため、術式を急きょ変更したりと、大門と数名の外科医だけでは手が足らなくなるという展開に。結局、加地秀樹(勝村政信)や原守(鈴木浩介)を始めとした東帝大病院の医師たちが大門が執刀しているオペに緊急集結する。
芸能ライターが言う。
「ネット上では、《この手術に参加したドクター達の一体感がゾクゾクする》の声があったように、無事にニコラスの手術は成功し、今年の流行語大賞に選ばれた“ワンチーム”をまさに意識したような流れでしたね。大門のオペに手を貸した医師たちは全員解雇され、それぞれの道を行くことになります。しかし、これには《今シリーズは、大門未知子と他の医師との距離感が近すぎる》との指摘もありました。もっと、大門の一匹狼&孤軍奮闘ぶりが見たかった、ということなのでしょう」
もちろん視聴者からは、〈シーズン7期待してます!〉と、続編を希望する声もあったが…。
「第1話の冒頭に大門が『お金がないよ~』と言うシーンがありましたが、最終回のラストは金塊と石油採掘権を女性から治療の御礼として渡されて『お金があるよ~』と言うシーン。これが、次シリーズにつながる微妙な匂わせにも思えました。ただ、視聴率の結果や、もともと米倉自身、第6シリーズ出演は、第5シリーズ後に『リーガルV』をやらせてもらって初めて実現したと言われるほど本人は大門役の色がつきすぎるのをイヤがっていたそうですから、少なくとも来年に次シリーズがあるとは思えません。気になるのは、今年の9月1日に『テレビ朝日開局60周年 夏の傑作選』の1本として、2012年に放送された連ドラ『ナサケの女~国税局査察官~』のスペシャル版が再放送されたことです。これが何を意味するのか。もしかしたら、いったん、今度は、『ナサケの女』を新たにシリーズ化し、その後にバージョンアップさせた『ドクターX』を再開するオプションもあるのかも」(前出・芸能ライター)
ところで、今シリーズのMVP!との呼び声高かったのが、神原名医紹介所内で飼われている猫・ベンケーシーに対する熱いラブコール。〈ベンケーシーのクリスマスコスで全部持ってかれた〉〈サンタ帽被って寝てるベンケーシーが可愛すぎて泣けた〉などの声が続々。「ドクターX」のスピンオフで、獣医バージョンもアリ!?
(島花鈴)