今年の秋クールより放映されている「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)の11月14日に放送された第5話の視聴率は15.9%。誰もが予想しなかった苦しい数字を叩き出した。裏でサッカーW杯アジア第2次予選「日本-キルギス戦」(TBS系)が放送されていたとはいえ、前回(17.8%)から一気に約2%の減。初回は20.3%からスタートしたものの、ジワジワと下降が止まらず、ついに過去の全シリーズを通しても最低の記録となったのだ。
「第5話では、ゲストとして、大御所女優の岩下志麻が出演。岩下はシリーズの3作目にも、日本看護師連合名誉会長・三原雅恵として出演しており、話題性は十分だったはず。さらに、新米ナース役の若手女優・今田美桜を随所に登場させて、男性視聴者の気を引く演出もしてはいました」(芸能ライター)
しかし、それでも、視聴率を盛り返すことができなかった。ネット上では、米倉に〈一匹狼感がない〉〈覇気がない〉といった、具体性はないが、どうやら大門未知子にマンネリ感を覚えているとみられるコメントや、〈第5シリーズは未知子自身の手術で閉幕し大団円でしたが今回はどのように締めるのか〉などと、いささか気の早い最終話についてのコメントも見られた。
そんな状況下で指摘されているのが、昨年の主演ドラマ「リーガルV」の復活があるのではないか、という見方だ。
「昨年の秋クールに放映された米倉主演の連続ドラマ『リーガルV』の視聴率は、平均視聴率が15.6%で、最高視聴率は第2話の18.1%。最低視聴率は、第8話の13.4%。それまでの『ドクターX』を超えられませんでしたが、それでも米倉サイドは当初『リーガルV』の続編制作を希望していたようです。ところが、今年2月放送の米倉主演のテレ朝スペシャルドラマ『疑惑』の視聴率が11.2%と低迷し、“米倉神話”の陰りを指摘する声も出たため、そんな声を封じる意味でも、『ドクターX』で勝負しているとの説もある。しかし、考えてみれば、『リーガルV』も『疑惑』も昨今のドラマ事情を考えれば、決して悪い数字ではない。だとすれば、もともと、ドクターXのイメージがつきすぎて役の幅が狭まるのを嫌い、米倉たっての希望で始まったといわれる『リーガルV』続編であれば、米倉も本気で取り組めるのではないか。局側の方で本腰を据えることで、『ドクターX』をも突き抜ける良質なドラマとなりうる可能性も十分に秘めているはずです」(前出・芸能ライター)
ともあれ、“座長”米倉の気力&体力のこもった演技で、「ドクターX」後半戦がどこまで盛り返せるかに、期待したい。
(島花鈴)