プロ野球で昨シーズン3位に終わった巨人を振り返ると、甲子園球場で開催された9月3日、4日、5日の阪神との天王山がキーだったようだ。初戦、2戦目はいずれも巨人が先制しながら阪神に逆転負け。3戦目、主砲・岡本和真のホームランなど、6点リードでようやく白星をつかむチャンスが訪れたのだが、6回、坂本勇人を早々にベンチに下げたことにより、阪神ナインが奮起。「6対6」の同点とされ、痛い引き分けとなった。原辰徳監督も「私自身の用兵ミス。深く反省します」とコメントしており、このあたりから、巨人の勢いが衰えていったようにも思えたものだ。
元巨人・江川卓氏のYouTubeチャンネル〈江川卓のたかされ【江川卓 公式チャンネル】〉に出演した、元阪神の掛布雅之氏が、この3連戦を振り返り、「あそこで巨人を3連勝してたらね、阪神勝ってた(優勝してた)んじゃないかな…」と、こちらは阪神サイドに焦点を当てて持論を披露した(2月18日付け投稿回)。
1985年に優勝した阪神で、象徴的だったのは、その年の4月17日、甲子園球場で行われた対巨人戦においてランディ・バース氏、掛布雅之氏、岡田彰布氏の、槙原寛己投手からの「バックスクリーン3連発」だが、動画で掛布氏はこう述懐した。
「あの時の3連発で勝ったことも大きいんだけど、あの時巨人に3タテ(連勝)してんの。これが(当時の)吉田(義男)監督は『大きい』って」
なかなか難しい3連勝を巨人から挙げることに意義があり、昨シーズンの「あの1分けっていうのが、阪神が最後まで響くんじゃないかなって思ったわけ…」と、嫌な予感が的中してしまったと振り返った掛布氏だった。
掛布氏の指摘に関しては、球団としても、「1分け」の重みを感じているであろう阪神。今シーズンはヤクルトの連覇を阻むよう躍起になり、また、巨人にとっても手ごわい敵となりそうだ。
(ユーチューブライター・所ひで)