蛭子能収が引退し、惜しまれつつ終了した「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」(テレビ東京系)。それでも名コンビの活躍を観たいと望む声は多く、テレビ東京はなんと過去の旅をゴールデンタイムに再放送するという思い切った手段に出た。2月19日、第13弾が再放送されている。
この第13弾は再放送されずDVDにも収録されていないので、ファンの間では「お蔵入り回」とされている。また、ネットフリックスなどの配信サービスでも配信されていない。
「理由はマドンナの田中律子だと言われています。田中がテレビ朝日系の『路線バスで寄り道の旅』にレギュラー出演したため、怒ったテレビ東京が封印したとも。今回、改めて放送を観て、田中の他にもお蔵入りした理由があるのではないかと思いました」(テレビ誌ライター)
それはバス旅のルールに関することだと、このライターは言う。今回、太川ら一行は群馬県から新潟県に入るのに苦戦。バスがつながらず、歩いて国境を越えようとした。予定では群馬県の永井宿郷土館入り口のバス停から国道17号を徒歩で7キロ歩き、三国トンネルを通過。さらにそこから4キロ歩いて苗場を目指した。
ところが途中で日が落ち、国道17号の歩道が狭くて歩くのが危険だったため断念。田中が知り合いの宿の経営者に電話して車で迎えに来てもらい、やっとのことで新潟県入りを果たした。その日はこの宿に宿泊。翌日、新潟からスタートしている。
この行動が放送当時、「ルール違反ではないのか」と指摘された。
「実は『宿の人に送迎してもらった場合のルール』はあいまいで、回によって微妙に変わっているんです。『宿の車に迎えに来てもらったら、翌日はその場所からスタート』というケースもあれば、『翌日、宿の前からスタート』ということもあった。今回のようにまったく別の場所に連れていってもらったこともあります。番組は一応、宿の人の厚意であれば車で送ってもらってもかまわないということにしているようですが、いまひとつはっきりしません」(前出・テレビ誌ライター)
今回はルール違反ともギリギリOKとも判断がつきにくい例。批判を避けるためお蔵入りにした可能性もあるのではないかと指摘されているのだ。
再放送の最初に太川陽介が登場し、この回の見どころを「県境越え」だと語っているが、その県境越えが物議を醸してしまうとはさぞ驚いていることだろう。