女優の岡江久美子さんが4月23日、新型コロナウイルス肺炎で亡くなった。63歳だった。突然の訃報に様々な著名人が追悼のメッセージを寄せるなか、厚労省や東京都知事を歴任した舛添要一氏のツイッターが大炎上しているという。
舛添氏は岡江さんのご冥福をお祈りするとツイート。続けて「発熱してすぐにPCR検査をしていたら手遅れにならなかったのにと思うと残念だ。医療崩壊などの間違った理由をつけてPCR検査をサボってきた政府の責任は重い。早くドライブスルーのPCR検査を導入せよ!」と、自らの持論をアピール。これにツイッター民が激怒しているというのだ。
「舛添氏のツイートには《人の死を利用するとはあさましい》《命への冒涜だよ》《政治利用しないでください!!》といったリプが殺到。しかも岡江さんが昨年末に初期の乳がんを手術し、1月末~2月中旬に放射線治療を受けていたことから、《放射線治療で免疫が低下していたという事情を無視してるのはどうか》という正論も多数寄せられています。舛添氏の主張は安倍政権叩きでもありますが、さすがに今回のツイートは反安倍派にとっても賛同しかねる内容のようで、擁護する声も少ないですね」(週刊誌記者)
そんな炎上劇の一方で、岡江さんの訃報をもっと冷静に捉えている識者もいるようだ。4月23日放送の「Nスタ」(TBS系)では、白鴎大学の岡田晴恵教授が岡江さんの経過に注目。4月3日に発熱するも4月4~5日には様子見しており、6日に容態が急変して集中治療室(ICU)に入院したことから、“発熱時にすぐPCR検査を行い、陽性だと判断されていたらアビガンの投与が可能だったかもしれない”と指摘していたのである。
「岡江さんの訃報に接し、舛添氏が政府批判を展開したのに対し、岡田氏はアビガン投与の可能性について言及。どちらのほうがより建設的で、人々の心に響くのか。その答えもはや明らかでしょう」(前出・週刊誌記者)
いずれにせよ岡江さんの訃報は、多くの人々の心に大きなメッセージを残したに違いないだろう。(金田麻有)