芸能

吉永小百合「多情交遊の履歴書」(5)「青春の門」では衝撃の自慰シーンが話題に

 奔放ぶりは、エロ語録という形でも姿を見せた。

「渡との交際前後に『キスの味も知ってます。嫉妬も覚えました』『二十いくつにもなって処女のはずがないでしょ』と言っていた。それでも岡田氏との結婚式では、サユリストのマスコミが『まだプラトニックですか』などと質問して『お答えできません』とコメントしています」(中平氏)

 服装で示したこともあった。中平氏が続ける。

「五木寛之氏との対談に『秋霜烈日(しゅうそうれつじつ)なことを言われたから、今回はこういう格好をしてきました』と、胸元パックリの洋服で現れた。以前の対談で、自分のイメージを守ってばかりいる、というようなことを言われたそうで。化粧は濃く、眉も細く、けばけばしくなっていたのですが、『私だって女としてこういう面もあるのよ』というあがきなのでしょう」

 こうした多情な奔放素顔を取り戻し、固定されたイメージから脱却すべき‥‥それが中平氏の思いである。

「一時期は『天国の駅』(84年・東映)や『女ざかり』(94年・松竹)といったすばらしい作品があったけど、近年はワクワク、ドキドキ、意外性が何もない。それで満足しているとは『裸の女王様』です。『忍ぶ川』で脱皮し損ねて、一度ダメになった経験があるのに‥‥」

 熊井啓監督による「忍ぶ川」には当初、こんな脚本が用意されていた。

〈志乃の豊かな乳房が、哲郎の胸に合わされる。哲郎に口づけをする志乃。哲郎はその志乃を抱きしめる。若木のようにしなやかで生き生きとした志乃の肉体に、触れるたびに増していく新鮮な感動。触れ合う肌の暖かみは、いつか炎の熱さと化している。哲郎は志乃を抱き伏せる〉

 熊井監督が「本編の最も重要なシーン」と述懐する、初夜のくだりである。

 22歳の吉永自身は清純派路線からの脱皮を試みるつもりだったが、父親が「娘を裸にしてはダメだ」と猛反対。初夜シーンの全カットを要求し、熊井監督に「これじゃ検閲じゃないですか」と言わせ、映画は頓挫した。吉永は父親に従ってしまったのだ。

「青春の門」(75年・東宝)では衝撃の自慰シーンが話題になったが、原作者の五木寛之氏が「吉永さんは何で脱がなかったんでしょうね」とコメント。

「一説には、マネジャーが『(結婚後)乳首が荒れているから出せません』と言ったとか」(中平氏)

 今回の取材後、中平氏は「小百合へのメッセージ」と題するこんな文章を寄せてきた。「これで最後‥‥というつもり」と添えて。

〈二度目に我が家に来訪時、「私はまみサンよりもしたたか」と言った貴女は周囲が過剰包装、過保護、過介入、過干渉し、かえってスポイルされていると思います。「前だけ見ていたい」「後を振り返るのは好きじゃない」そうですが、これまでの実績を、凡作での貴女しか知らない人たちに知らしめ、先導役である映画スタアというものの真価を広く深く大きく知らしめるのは、子供の頃から映画館の暗闇で育った私の務めでもあると信じています。「奥の院」にひっそり納まらず、貴女の本領であった天衣無縫、自由奔放とおきゃんな部分を取り戻し、本当の復活を! と私はまだまだ諦め切れないのですよ。この原稿が耳に目に入ったならば旧交を甦らせ、ガラリと一新した本当の吉永小百合像を見せて下さい〉

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
エスコンフィールドに「駐車場確保が無理すぎる」新たな問題発覚!試合以外のイベントでも恨み節
2
これも「ラヴィット!」効果…TBS田村真子アナ「中日×巨人で始球式」に続く「次に登板するアナウンサー」
3
ヤクルト・村上宗隆「上半身のコンディション不良」って何?「ポスティング移籍金」に影響するからと…
4
日本人に大打撃!タイ政府「外国人締め出し」で長期滞在とビザ取得が困難に…そして口座凍結まで
5
【NHK朝ドラ】今田美桜と河合優実の「見事なあんぱん」が弾む出色CMがコレだ!