猛暑、水不足、ゲリラ豪雨と荒れに荒れた今年の夏だったが、異常気象の夏を印象づけたのが9月2日に埼玉・越谷、千葉・野田地域を襲った竜巻だった。
その竜巻渦の翌々日、窓ガラスを割られるなどの被災にあった野田市立北部小学校に「タイガーマスク」のお面を被った男が現れ、復旧や児童の心のケアのために使ってほしいと10万円の寄付を申し出たという。
「タイガーマスク男は500円玉をビッシリ200枚収めた「10万円貯まる本」を教頭に渡し、その後マントを翻し自転車で走り走り去ったといいます。同じ10万円でも札束ではなく500円玉をコツコツと積み立てた寄付だけに文字通り重みが違う」(社会部デスク)
これで思い起こされるのが、3年前に突然「伊達直人」を名乗る人物からランドセルを寄付したことから全国に広まった「タイガーマスク運動」だ。業界ではこんな話が飛び交っている。映画ライターが囁く。
「今回の美談は映画のPRなんではないかと噂されている。今年11月にウエンツ瑛士の『ゲゲゲの鬼太郎』に続く主演映画『タイガーマスク』が公開予定なのですが、この映画はこの社会現象をきっかけに企画し、撮影も行われました。ところがその直後に東日本大震災が発生したため、話題が完全にすっ飛び、公開がこの時期まで遅れていました。タイミングを逃しただけに話題作りだったのでは…」
今年8月に公開された同じ懐かしアニメの実写版映画「ガッチャマン」は「初日から閑古鳥」と酷評されている。大失敗の二の舞になりたくないのは間違いないだろうが、果たして…。