4月10日に報道番組「テレビ史を揺るがせた100の重大ニュース」(TBS系)が放送された。同番組は、初公開映像や新証言を交えて、様々なニュースをランキング形式で紹介した。
「この番組は過去のニュースでトップ扱いとなった回数を集計し、100位からランキング形式で紹介していく報道特番です。歴史的な事件の貴重な映像が見られるということで、多くの視聴者から注目を集めました。しかしVTR中、常に画面左上のワイプで、芸能人たちが大袈裟にリアクションする表情が映り続けるなど、中途半端なバラエティ演出が視聴者から反感を買いました」(テレビ誌記者)
また放送中、ネット掲示板やSNSなどでは、どの事件が第1位になるのか予想する視聴者が続出した。
その中には「東日本大震災」「オウム真理教」「あさま山荘事件」など、日本人の記憶に残っている様々な事件が予想として挙げられたものの、番組では意外なニュースが1位に選ばれたという。
「多くの視聴者が1位と予想していた『東日本大震災』は7位、『オウム真理教』は2位、『あさま山荘事件』は圏外という結果でした。そして、それらの事件を押しのけて1位となったのが『沖縄返還・在日米軍基地問題』です。この結果には視聴者から『震災やオウムよりこれが1位ってありえない!』『この選考はおかしいだろ。偏りすぎてる』『返還と在日米軍を一緒にするのは卑怯だろ』と沖縄返還と基地問題を合算して第1位にしている構成に、視聴者から批判が殺到しました」(前出・テレビ誌記者)
今回の番組のために、過去54年分のニュースを集計したというTBS。しかしそのランキング結果は、視聴者の関心とは大きくかけ離れたものとなってしまったようだ。
(森嶋時生)