「ドカベン」や「あぶさん」などの野球漫画で知られる漫画家の水島新司氏(81)が12月1日、引退すると所属事務所が発表した。
水島氏は「昭和33年(1958年)18歳で漫画家としてデビュー。今日まで63年間頑張って参りましたが、本日を以て引退することに決めました。長年お世話になった出版関係者の皆様、漫画界、野球界、作画スタッフ、そしてなによりも作品を支えてくれた読者の皆様、本当にありがとうございました。これからの漫画界、野球界の発展を心よりお祈り申し上げます」とコメントしている。
この発表に、読者からと思われるコメントがネットに殺到。「いつかは来ることなのでしょうが、残念でなりません」「長い間、お疲れ様でした」「先生の作品に憧れ、野球選手を目指した少年達は数知れないでしょう」「野球狂の詩がいちばん好きでした。個性的なキャラクターが織りなす味のあるストーリーは大人になってから読み直しても面白いです」など、労いや感謝の声が続々と寄せられた。
「1969年に、水島先生初の野球漫画『エースの条件』を発表。翌70年から連載が始まった『男どアホウ甲子園』が大ヒット。以降『ドカベン』『あぶさん』『一球さん』『野球狂の詩』など野球をテーマにした作品で、次々にヒットを生み出しました。もちろんご本人も野球が大好きで、デビュー前の本宮ひろ志先生は、野球ができるということで水島先生のアシスタントに起用されました」(出版関係者)
漫画家であることは引退するが、水島氏の“野球愛”は、永遠に変わらないだろう。