春季キャンプに続いて、オープン戦でも一挙手一投足に注目が集まる巨人の“超大型巨人”こと秋広優人(18)。身長2mの長身から繰り出すバットスイングはチームの主砲・岡本和真(24)の170キロに迫るスピード。そんな規格外のルーキーは、生まれ故郷の千葉県船橋市でも“レベルが違う”存在だった。秋広と交流のある現役の野球少年が興奮気味に語る。
「去年、コロナの影響で学校が休みになった時期に地元のバッティングセンターに毎日のように通われていました。当時から木製バットを振り込んでいて、慣れない軟式球でも関係なしに飛ばしまくるんです。並みの高校球児は、硬式球から軟式球に変わるだけで打てなくなるものです。どうしてもボールが潰れてしまいますからね。地元の後輩からすれば、秋広さんは“伝説の生き物”ですよ」
実際に、船橋市にある「打撃屋夏見台バッティングセンター」を訪ねてみると、店主が当時の秋広の様子を語ってくれた。
「打った打球がネットに当たって飛距離を測ることはできませんが、バットにコンタクトするたびに『ドッカーン』と爆発音のような音が鳴っていました。ボールが壊れるかヒヤヒヤものでしたよ」
決してパワーだけではない。気っ風のいい性格もすこぶる評判のようで、
「コロナで休校の時には、地元の小学生もたくさん遊びに来ていました。子どもたちがいるときには優先的にゲージを譲って、全員が打ち終わるまで一人ベンチに座ってほほ笑んでいました。子どもたちが帰った後に打つのを再開させていました」(前出・店主)
「気が優しくて力持ち」を地で行く秋広だが、3月12日の対オリックス戦では、エース・山本由伸(22)相手に3打数3三振に仕留められた。大きく立ちはだかる一軍の壁をラクラク突破することを、地元のファンも待ち望んでいるだろう。