元プロ野球選手、現在はタレントとして活躍中の新庄剛志氏が、自身のインスタグラムで翌年のトライアウトを受験し、現役復帰を目指すと動画宣言したのは、2019年11月13日のことだった。新庄氏が現役引退したのは2006年シーズン終了後であり、10年以上のブランク。おまけに50歳を前にした年齢を考えれば、無謀とも思える挑戦だったが、20年12月のトライアウトでは1安打を記録する結果を残した。しかし、セ・パ12球団から新庄氏獲得の意思は上がらず、新庄氏の現役復帰の挑戦はここに終結した。
そんな新庄氏が、雨上がり決死隊の宮迫博之のYouTubeチャンネル〈宮迫ですッ!【宮迫博之】〉に出演。トライアウトの結果を受けての心境を明かした。4月10日付けで〈【大スター】新庄くんと久々に会ったら、スケールの大きさがケタ違いでした。〉と題し公開した投稿回を観てみると、現役復帰宣言をした時にはバリ島に移住していた新庄氏は、ジャングルに分け入って石を投げるなどしてしばらく調整していたそうだ。公式ボールが届き、14年ぶりに投じたボールは92mにも到達したとか。
そして、そこから徐々にトレーニングを積み、日本人の期待も高まりはしたが、「これが時代なんですよね」と新庄氏。「確かに、オレがある球団に入ったとしたら、やっぱり若手が伸びないと思う。やっぱり『オレ』『オレ』っていう選手ばっかりになってしまったらね…」と、自身のキャラクターも分析し、冷静な判断を口にしたのだった。
2006年には有言実行で日本ハムを日本一に導いた立役者でもある新庄氏がプロ入りしていたら…。「V5」達成をうかがうソフトバンクに、石井一久監督擁する楽天、そして、2年連続セ・リーグの覇者原辰徳巨人。勝負の世界に「タラ」「レバ」はないが、勢力図にどのような変化が起きたか、ファンならずとも見たかったはずだ。
(ユーチューブライター・所ひで)