元プロ野球選手の斎藤雅樹氏は、槙原寛己氏、桑田真澄氏と並び、巨人の三本柱として活躍。最多勝利5回、最優秀防御率3回、最多奪三振1回などのタイトルに加え、沢村栄治賞3回、ベストナイン5回、ゴールデングラブ賞4回と数々の表彰を受ける、目覚ましい活躍ぶりだった。
そんな斎藤氏も年齢には勝てず、1998年の10勝を最後に2桁勝利をあげることはできず、99年5勝、2000年3勝と尻すぼみ、01年を最後に引退している。
しかし実は、引退を“決意”したのはその前年、「O・N対決」と称された王貞治・福岡ダイエーホークスと長嶋茂雄・巨人の日本シリーズが開催された年で、1年寿命を延ばしたのは、長嶋監督の言葉があったからだと、斎藤氏の口から明かされる番組があった。
それは、YouTubeチャンネル「こちら野球放送席」の6月10日投稿回。2000年は足のケガから8月頃まで2軍生活だった斎藤氏は、それでも日本シリーズの第4戦目に先発し、2勝2敗のイーブンに持ち直す活躍を見せた。
優勝で盛り上がれば自身の進退どころではなくなるだろうと考えた斎藤氏は、その後、3勝2敗と巨人が勝ち越し王手をかけた第6戦目の試合前、長嶋監督に引退を切り出したという。しかし、「そんなことないよ、まだ出来るよ」との返答だったそうで、現役に未練のあった斎藤氏は「…で、辞めるの辞めたの」と説明。スタジオの笑いを誘う一幕も見せたのだった。
そして01年には長嶋監督、長年バッテリーを組んだ村田真一氏、槙原氏とともに引退した斎藤氏。結果的に、これ以上ない華やかな花道を迎えることになったわけだ。
(ユーチューブライター・所ひで)