最多勝のタイトルに2度も輝き、「昭和の怪物」と称された、元プロ野球選手の江川卓氏(巨人)だが、一方で、そのストレートの切れ味は、高校時代がピークだったとの説も聞く。
そして今、「高校時代がピーク」と再認識せずにはいられないのが、10月1日に現役引退を発表した日本ハムの斎藤佑樹だろう。
早実高等部でエースを張り、2006年の夏の甲子園決勝では、後にMLBでも活躍する田中将大をエースに擁した、駒大苫小牧高相手に延長15回引き分けで決着がつかず、翌日の再試合でも斎藤は先発。みごと優勝をもぎ取ったのだった。
プロからの声がかかるも、大学進学を決意した。世界大学野球選手権大会と、日米大学野球選手権大会に大学日本代表として4年連続選出された史上初の快挙だったのだが…。
そんな斎藤について、元プロ野球選手・大久保博元氏は、自身のYouTubeチャンネル〈デーブ大久保チャンネル〉では、10月1日投稿回〈【漢気】斎藤佑樹投手引退で思うこと〉で、「大学行って、プロ入る時に、ちょっとプロでは厳しくなっちゃってないかなあ…」と、その評判を事前に耳にしていたと回顧している。
一方、元プロ野球選手・石毛宏典氏は、やはり自身のYouTubeチャンネル〈石毛宏典TV〉の10月2日投稿回〈【現役引退】斎藤佑樹引退で正直思うこと。清原和博、松坂大輔と同じです!!〉で斎藤に言及。人生は、山あり、谷ありと言うが、斎藤はケガに泣き、不振が続き…と15勝にとどまったプロ11年間に、「谷が長かった」と労いの言葉を残した。
「ハンカチ王子」と称された人気者の斎藤の今後の進路は誰もが気になるところ。タレントとしての活躍も期待したいが、監督経験もある大久保、石毛の両氏は、前述のYouTubeで、NPBに残り、その経験を活かしてほしいと期待を寄せている。
NPBの人気向上に一役買った斎藤に、まずは「お疲れ様でした」そして「ありがとうございました」と、労いと感謝の声をかけたい。
(ユーチューブライター・所ひで)