テリー 今年の新人について話をうかがいたいんですけど、日本ハムの大谷。ピッチャーとバッターと、両方ともそんなに思ったほどの成績ではなかったと思うんですが。
野村 二刀流なんて、ふざけんなってことですよ。
テリー ハハハハ、ふざけんな、ですよね。
野村 プロ野球ですよ。アマチュアじゃないんだから。そりゃ無理ですよ。ピッチャーだけでも大変なのに、バッターも両方なんて、とんでもない。それほどプロ野球は甘くない。
テリー 野村さんがもし日本ハムの監督だったら、どういう結論を出しますか、来シーズン、大谷に対して。
野村 じっくり見ていないから何とも言えませんけど、僕ならピッチャーをやらしてみて、ダメなら野手にする。野手がダメならピッチャーっていうのは、これは無理ですから。
テリー 何年やらせます?
野村 まあ、3年はやらすでしょうね。
テリー そうですよね、高卒だから、大学卒業だと思えばね。
野村 恐らく二刀流が入団の条件だったと思うんですよ、ゴタゴタしましたから、アメリカへ行くだの行かないだのとね。
テリー 阪神の藤浪は、けっこうよかった気がするんですけど。
野村 彼は期待の星ですね。
テリー ねえ、あの上背を使って、うまくピッチングしてますよね。
野村 順調に育ってもらいたい素材ではありますね。
テリー 巨人の菅野はどうですか。
野村 彼は、「困ったら原点」という、その原点能力を持ってますよ。困ったらズバッと外角低めのストレートでカウントを取るという。ほとんど出来上がっていますから、問題ないでしょう。
テリー あとは、個人的には、私の高校の後輩であります斎藤佑樹。
野村 テリーさん、どこ? 早稲田実業?
テリー 僕は中学・高校、早稲田実業なんです。だから斎藤とも親しくしてるんですけど、野村さん、何かアドバイスいただけませんか。
野村 肩を壊したんだよね。
テリー はい、2012年のクライマックスシリーズで。
野村 まあ、もういっぺんゼロからスタートですね。
テリー 一度、肩壊してもまた1年ぐらい休めば何とかなるもんですか。
野村 治ればね。
テリー 肩を壊したのは、やっぱり無理してスピードボールを投げようとして。
野村 やっぱりわからせなきゃいけないと思うんですよ。球が速い、足が速い、遠くへ飛ばす。これは努力してできることじゃないということをね。
テリー そうですよね、特別な才能ですよね。