社会

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<HSP>ロンブーの田村淳も公表「繊細さん」の対処法

 昨年、ロンドンブーツ1号2号の田村淳が突如「HSP」であることを公表して話題となった。近頃テレビや書籍などでも取り上げられて急速に認知度が高まっている「HSP」は、生まれつき非常に感受性が強く、敏感な気質を持つ人のことで、「繊細さん」とも呼称されている。これは、米国の心理学者であるエレイン・N・アーロン博士が、1996年に提唱したもの。「(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の頭文字を取って「HSP」と言われている。エレイン氏の提唱する概念によると、約5人に1人が該当するとされているほどだ。

「HSP」には4つの特徴がある。

【1】物事を深く考える傾向がある。他の人が気にならないようなことも、とことん調べずにいられない。

【2】外部からの刺激に敏感である。大きな音や光、人混みなどが苦手。食べ物の匂いや味、気候の変化などにも過敏に反応する傾向がある。

【3】共感力が強い。親や周囲の感情を敏感に読み取り、意見を合わせてしまったり、常に周りに気を遣うので疲れやすい。

【4】ニュースや映画や小説、ドラマに感情移入しやすい。

 敏感な性格ゆえに「HSP」の人は、ドライに振る舞う場合もある。普段から日常生活の中で様々な刺激に敏感に反応してしまうので、できるだけ外部の刺激を入れないように自分をコントロールする場合があるためだ。

 生きづらさを感じるが、病気ではないので治療はできない。ただし自分の行動や環境を変えることで対処することは可能だ。例えば、周囲の音が気になって仕方ない人はイヤホンで音楽を聴いたり、光などが気になる人は寝る時にアイマスクをするなど、刺激を遮断する工夫も有効。共感や感情移入しすぎて疲れやすい人は、ネットニュースやSNSと少し距離を置くこともお勧めしたい。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

カテゴリー: 社会   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
長与千種がカミングアウト「恋愛禁止」を破ったクラッシュ・ギャルズ時代「夜のリング外試合」の相手
2
暴投王・藤浪晋太郎「もうメジャーも日本も難しい」窮地で「バウアーのようにメキシコへ行け」
3
日本と同じ「ずんぐり体型」アルプス山脈地帯に潜む「ヨーロッパ版ツチノコ」は猛毒を吐く
4
侍ジャパン「プレミア12」で際立った広島・坂倉将吾とロッテ・佐藤都志也「決定的な捕手力の差」
5
怒り爆発の高木豊「愚の骨頂!クライマックスなんかもうやめろ!」高田繁に猛反論